JSB SEVEN JEWELRY

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『健二郎、明日も仕事？』


健「おん。やから、もう寝るわ」


『え、どこ行くん』


健「どこってソファーやん。」


『･･･なんで？』


健「なんでってな。いい年した男女が同じベッドで寝る意味。分かるやろ。･･･はよ、寝るで。」




もうお互い子供やないんや。
前は確かに一緒に風呂入ったり寝たりしとったけど、前と同じようになんて無理や。




『ねえ、なら私が寝るまで横におってくれへん？』


健「子供か。笑」



俺のトレーナーの裾を掴んで不安そうな顔していうAに嫌だと言えなくて。前からAのお願いには弱いねん。




『健二郎。』


健「んー？」


『サキさんと、連絡とっとるん･･･？』


健「サキ？もう取ってへんよ。笑」


『そっか』




サキってのは、俺が地元にいた頃、付き合ってた彼女で。Aは俺に彼女ができる度、いつ別れるん？って言ってきてな、わかりやすいヤキモチやな。




サキとは上京する時に別れたんやけど、こいつずっと気にしとったんやな。

もう五年も前のことや。きっちり清算できてるし。




『仕事、楽しい？』


健「ん、楽しいで」


『こっちに帰ってくる気、ないん？』


健「ないな。
･･･そんな悲しい顔すんなや。笑
大丈夫やって。お盆には帰るつもりやし」


『そういう事じゃないし･･･もう寝る。』




なんやねん。素直やないな。笑

俺はAの気持ちにちゃんと気づいてるし、昔からずっと大切に思ってる。



でも、だからこそ、その一歩を踏み出したくない。
壊したくない。大切だからこそ、そう思う。

Aには、きっと分からんのやろな。






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