叶わぬ恋《Ryuji》 (ページ20)

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私の携帯が鳴り…､

隆二との甘い時間が止まった…､

隆「誰？」

『病院…出てい？』

隆「あぁ笑」

隆二が身体を起こし､壁にもたれて…､
私を脚の間に座らせ､優しく抱きしめてくれた…

『もしもし？』

《もしもし､神田だけど！》

『先生？』

《何回も悪いな！
言い忘れてたんだ！》

『いえ笑､なんでした？』

《優希くんのドナーが見つかる前に､日本を離れ､あっちで順番を待つ事になる！
だから､その時移動中に何かあってはダメだから医師と看護師が付き添わなければならないんだ！》

え？

『それって…』

《あぁ…山下さんにお願いしたいと思ってる！
だから､明後日に返事を欲しい！》

『はい､分かりました､』

電話を切った…､

隆「A？」

『どうしょう…､』

隆「え？何かあった？」

『優希くんが日本を離れる時…､
付き添いを頼まれた…､』

隆「………え？」

『ドナーが見つかり次第､すぐに手術を受けれるように､あっちで待つんやって…､
で､日本からの移動中に何かあるといけないから､医師と看護師が付き添わなあかんから…､
それを私にお願いしたいって､んで､明後日返事を欲しい…やって､』

隆二と離れなくない…､

けど…､

優希くんの傍にも居てあげたい…､

それに…､
私の身体が不安になる…､

昔…､
気圧の変化で…､
飛行機で発作起こしてから…､
ずっと避けてきた…､

隆「A…なに考えてる？」

『え？』

隆「スゲー不安そうで､難しい顔してる…」

『………隆二と離れたくないし…､
けど…優希くんの傍にも居てあげたいって思う…』

隆「うん､」

『でも…それ以前に､怖い､』

隆「え？」

『小さい頃やったから…､
今はもう大丈夫やとは思うけど…､
飛行機乗ってる時に､気圧の変化で…発作起こしてて､それから乗るのを避けてきた…､
だから…ｯｯ､』

隆二は私を強く抱きしめた…､

隆「………断りな」

『え？』

隆「看護師はAだけじゃない！
それに､優介と優希には悪いけど…､
俺はお前が1番大切なんだよ…
もちろん､優介と優希も大切だよ？」

『りゅぅじ…､』

隆「空の上で､お前に何かあっても行ってやれねえし…もしお前が発作起こしたら､俺も優介も…優希も心配すんだろ？」

『うん､』

隆「今は携帯でもパソコンで､テレビ電話出来んじゃん！な？笑」

隆二の言葉はスーッと私の中に入ってくる…､
私が迷った時は､正しい道へ導いてくれる…､