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「篤・・・志・・・っ!」
初め触れるだけだったそれは、どんどん激しいものになっていって。
「ちょっ・・・待って・・・っ!篤・・・っ」
そう言って胸を押し返してみるも、ビクともしない。
わたしを押し倒し首筋に口唇を這わせる篤志の指が、小さく震えている。
押さえつけられた手首ごしに気がついてしまったわたしは、抵抗するのをやめた。
好きとか、嫌いとか。
愛してるとか、愛してないとか。
付き合ってるとか、付き合ってないとか。
そんなことはもう、どうでもよくて・・・
大切な篤志がこの瞬間だけでも辛い現実から目を逸らすことが出来るなら、これでいいと思ったの。
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翌朝、目が覚めると篤志の姿はもうなかった。
テーブルに置かれたメモには「ごめん」って一言、書いてあった。
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事務所の入口を入りロビーに進むと目の前を歩くのは、知ってる背中。
駆け寄って袖をつかみ、声をかける。
「しゅんちゃん!!!」
「おお!Aおはよ。」
いつも通りの・・・何もなかったかのような顔。
「ね、冗談だよね?」
「聞いたんだ?」
「うん 昨日、篤志から・・・」
「よろしくな、みんなのこと」
そう言ってわたしの頭を撫でたしゅんちゃんは静かに、事務所を辞めた。
それからボーカルバトルオーディションが開催されて、TAKAHIROが加入して。
少しずつ少しずつ世の中に受け入れられていく新生EXILE。
わたしと篤志は相変わらず、寂しいときに支えあって。
もっともっと寂しい夜、年に数回だけ身体を重ねて。
重ねたあと必ず謝る篤志になぜか切なくなったりもするけれど・・・これでいい、と思ってた。
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Me(プロフ) - 紫 Yukariさん» そうなんですね!!篤志との関係、個人的に好きだったので何か寂しいですね(T_T)これからも更新楽しみにしてます!続編嬉しいです! (2016年5月20日 21時) (レス) id: 6de1d6cb5d (このIDを非表示/違反報告)
紫 Yukari(プロフ) - Meさん» コメントありがとうございます♪楽しみにしてくださって嬉しい!(●´艸`) その通り、篤志との関係は終わりました!わかりにくくて申し訳ない(>_<) (2016年5月20日 7時) (レス) id: 2484694bbd (このIDを非表示/違反報告)
Me(プロフ) - もー( ; ; )次が楽しみです( ; ; )あの…主人公ちゃんと篤志は終わった(?)ってことですかね??すいません…いきなりこんな事を聞いてしまって( ; ; ) (2016年5月19日 21時) (レス) id: 6de1d6cb5d (このIDを非表示/違反報告)
Me(プロフ) - 紫 Yukariさん» これからも読みに来ますね!笑 はい!宜しくお願いします! (2016年5月18日 19時) (レス) id: 6de1d6cb5d (このIDを非表示/違反報告)
紫 Yukari(プロフ) - めんめんまさん» めんめんまさん、ありがとうございます!はじめて感想を貰ってめちゃめちゃ嬉しいです・・・!初心者なので、読みにくかったりするかもしれませんが頑張りますね☆これからもよろしくお願いします(^^)/ (2016年5月18日 16時) (レス) id: 2484694bbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫 Yukari | 作成日時:2016年5月11日 16時