Winter love story ３

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ツアーが始まってから数日たった頃。





「────･･･ え？なんて？」





「ちゃんと聞け(笑) 初単独、決まったから」


「いや、いまTRIBEでツアー中･･･」


「それが終わったら、９月から」






いま、わたしはHIRO兄とご飯に来てたんだけど･･･


サラッととんでもないことを聞かされている。





「明日、アイツらに報告する予定」


「なんでわたしが先なの！」


「張り切ってぶっ倒れないように、釘を刺しておこうと思ってね」




単独ではわたしの仕事量を減らすと言うHIRO兄に猛抗議したんだけど。


また倒れてみんなに迷惑かけたいか！と怒られて、しぶしぶ納得した。




「その代わり、次回もメンバーの精神面のサポート頼むよ」



聞けば、それは篤志の意向だそうで。



「･･･篤志はわたしのことスピリチュアル犬みたいに思ってんのかな？」


「ははっ！ そうかもな(笑)」



スピリチュアル犬にツボったHIRO兄が続ける。



「篤志、安心してたよ」


「･･･？ なにに？」


「お前がいつの間にか大人になってたって」






“離れたあともずっと心配で。


あんな風に手を放したことが本当に正解だったのか 何度も悩んで･･･


でもツアー中Aを見かけるようになって、前とは違うってすぐわかった。


そばにいてやらなきゃと思ってたのは自分の思い上がりだったのかなと思うくらい･･･”







「三代目の誰かと付き合ってんのか？」


「･･･は？なんで？」


「篤志が“三代目が近くにいれは大丈夫”なんて珍しいこと言うんだよ」


「珍しい？」


「篤志が嫉妬深いの気づかなかったのか(笑)」


「嘘だ！」


「本当だよ。俺にすら嫉妬したこともあったんだぜ？そんなアイツがお前を他の男に任せるなんて信じられない」



･･･全っ然、知らなかった。



「で、誰だ。 登坂か？今市か？」


「どっちでもないよ！」


「付き合うなら根性あるヤツにしろよ」


「なんで」


「俺にいびられても平気なように(笑)」







────･･･ わ、笑えないんですけど･･･！




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