乗り過ごし注意【志麻】

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ドアを開けると夢のような世界、なんてことはなくダイジェストでチラチラ見えたような全体的に白い部屋が広がっていた




そのままズンズン進む志麻さんを誰も止めることはないものの、中にいる全員がこいつは誰だ顔というしているのがわかる




本当にすみません、早急に帰りますんで




一応引っ張られながらも会釈をして、小さな声で志麻さんに急いでくださいと頼む




「リスナーさん、だよね」




独り言というより私たちに確認するように、うらたさんがこぼす




「そうやけど、何？」




え、また修羅復活しちゃうの？
やばいやばい




「連れて来ちゃダメでしょ」




ちょっと怒ったように言ううらたさんの言葉に私は激しく頷く




「俺のお客なんよ
気にせんといて」




完全に悪い空気だ
志麻さんもうらたさんもピリピリしだしている





「俺らも知らない人だと怖いからさ、何ちゃんなん？」




そんな空気の中、警戒心強めな猫感が強いうらたさんとは対照的に人懐っこい犬感満載の坂田さんが優しく私に聞いてきた。天使だ




「ぱぴぷぺぽです
志麻リスさせてもらっています。今日のライブ最高でした！」




「ライブ楽しんでくれて嬉しいわ
というかぱぴぷぺぽって最近まーしぃがTwitterよくみてる子やん」




私Twitter監視されてるの？




「オキニなの？って聞いてもなんも答えてくれんし、知ってる子なんかなって思ってたんだよね」




ペラペラと志麻さんの内部事情を溢しまくる坂田さんの横で、センラさんはちょ、坂田やめとき、と彼を止めに入る




しかし、残念ながらそれは遅すぎたようで




「あ”ーーーーーー、もう喧しいねん
オキニとかじゃあらへんわ！
こないだお金借りたから今返そうとしてんねん」




「それってこの間の月ラジの時の？」




内容を知っているのかうらたさんもだんだん警戒心を溶いてくれたのか配信のようなテンションに戻っている




「そう」




ちょっとぶっきらぼうに答えてはいるが、これがいつも通りなのかな

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