箱に仕舞って、開けないで (ページ4)

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その優しさは計算？ページ4

あ、それとねって私を驚かさないようにか優しく話しかけてくれるこの人

「俺たち、同学年だから敬語やめて笑タメにしよ」

『同学年…？』

何で分かったのか不思議そうにしてる私に

「ほら、靴のラインの色」
2年生って水色じゃん

見慣れた水色のラインが私の隣にも

『ほ、ほんとだ』

「ね、タメでいい？」

さりげなく既にタメにしてるのに気づいて感心しちゃった
きっと人たらし
計算なのか、純粋かは分からないけど

『うん』

「名前まだ言ってなかったよね、俺、高塚大夢って言うんだ」
大きい夢って書いてひろむ！と漢字まで教えてくれた

『私、水田Aって言います』

Aちゃんか〜、可愛い名前だね
目がきゅっと細まる笑顔

私にだけ向けられたその笑顔に思わず胸がきゅっとした

『あ、ありがとう』

大夢「だってほんとに素敵だもん笑」

お互いのことについて話してる間に目的地に着いたみたい

大夢「あ、ここだよ」

中の様子を伺うと、もう既にチラホラ他学年含め集まっていた

「適当に座って大丈夫です」

入り口でどうしようかポツンと棒立ちになってたら委員長らしき人に声をかけられた

誰も知り合いいないし、端っこに座ろうかと席を探してたら

大夢「何してるの？ここ座ろ！」

一緒に座るよね？って当たり前な顔して2人分の席を取ってる高塚くん