箱に仕舞って、開けないで (ページ27)

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完璧すぎるページ27

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大夢くんとの電話に夢中すぎて

「ちょっとA、ご飯だよーって呼んでたのにー」
早く下来なね

お母さんが部屋をちらっと覗きに来た

『は、はーい』

電話口の大夢くんは黙ってたまま
電話、楽しかったのになぁ

もうそろそろ切らなきゃいけないっていう事実に少し寂しくなったりする

『大夢くん、そろそろ』

切らなきゃって自分から言えないくらいには楽しかった
電話で聞く大夢くんの声もすごく優しくて柔らかくて心地よくて

大夢「あ、そうだね！ご飯って呼ばれてたよね」
じゃあ切ろっか

大夢くんは案外そんな寂しくなさそうで
私だけかぁって少し落ち込んだ

『、そうだね、じゃあそろそろ…』

私もご飯は食べたいし、そう思ってスマホを少し耳から離すと

大夢「Aちゃん、」

大夢くんが名前を呼ぶから、慌てて耳元にスマホを当てた

『ん？』

大夢「好きだよ」

『っ、私もす、好きだよ…』

まさか電話越しにも気持ちを伝えてくれるなんて思わなくて一気に顔が赤くなってしまった

大夢くんはここにいないのに

慌てて私も言葉を返したから、その様子に笑ってるみたいで

大夢「ふふ、ありがとう」
じゃあ、また明日

初めての彼氏なのに、やりたいこと、してほしいことがひとつずつ叶っていく

私には似合わないくらい、完璧すぎる彼氏だ