箱に仕舞って、開けないで (ページ3)

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出会いは唐突にページ3

瑠奈の代わりに委員会の集まりに出席することになって
その集合場所に行く途中

『んー、どこだっけ、、、』

委員会ファイルを持ったまま、途方に暮れているのはきっと私1人

マンモス校であるうちの学校は広くて、2年生になった今でも分からない場所が多い

今日は“4階多目的教室”らしい
4階はそもそも探究科の人しか出入りしない場所だから、普通かな私は知るわけない

とりあえず4階について、そこらへんをウロウロしてると

「もしかして保健委員会の子？」

私より少し背が高い黒髪サラストの男の子
声は低くもなく、高いわけでもなく、ごく普通の男子高校生

『は、はい…』
4階あんまり来ないから、分からなくて

私の言葉を遮らずに最後まで聞いて

「うんうん、やっぱだよね〜、しかも4階少し他の階より広いもんね」
俺も保健委員会の集まり行くから、一緒に行こう

行く？じゃなくて行こうと言い切ってくれるところ
少し先を歩くかと思えば、見ず知らずの私に歩幅を合わせてくれるところ

たった数分の、この人の言動に優しさが詰まってて良い人だなって分かった