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8：記憶の欠片 ページ8
「は？」
腑抜けた声が口から零れ出した
記憶が一日で消える？
昨日の事を覚えていない？
全く理解が追い付かず少年はフリーズする
『おーい大丈夫かい？少年』
目の前をヒラヒラとする男の手で
はっ、と少年は我に返った
「えっと、昨日の事は覚えてないんですね？」
無意味な質問だが、少年は聞かざるを得なかった
男は少し顔を顰めて薄い唇を開いた
『あぁ、覚えてない』
冷淡な声色だった
少年の背中に冷や汗がゆっくりと蔦う
『君、名前は？』
あぁ、やっと聞いてくれた
ゆっくりと口を動かす
あぁ喉が渇く
「ジョルノ・ジョバァーナ」
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作者名：行方不明者X | 作成日時：2020年5月23日 22時
