白王子と黒王子【 WHITE 】

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────いやいや！！ここは頑張れ！！
仕事中仕事中！私情を挟むな！！



｢はぁ…｣



するとスマホが振動するのが分かった。
見てみると送り主は瑠姫くんだった。


瑠姫この前はごめんね。
仕事中考えるほど悩ませてるなんて思ってなかった。
今は俺の事忘れて、頑張ろ!

Aはい。ありがとうございます!!


そう返信して瑠姫くんの方を見ると綺麗な笑顔で私に
うんうん、と頷いてくれた。
それに連られて私も笑顔になる。



祥｢ダメだ〜お腹空いた〜！｣



末っ子感全開祥生くんは、
いつも番組収録終わりに、お腹が空くらしい。



｢祥生くん、良かったらこれ…どうぞ！
私用に作った低カロリークッキーなんですけど…｣

祥｢え！何？！くれるの？！ありがと！｣

｢あ、皆さんも良かったら…｣



テーブルに人数分置くと皆集まってくる。



景｢おー待ってた待ってたこういうの！！｣

瑠｢あ、おいし！最高！｣



置いたクッキーを1番にとって食べた瑠姫くんは、
また綺麗な笑顔で言ってくれる。



奨｢あー、あんまり食べると次歌えなくなるぞ。｣

蓮｢そこは頑張ろう(笑)｣

拓｢目の前に出されちゃ〜食べないわけに行かんやん！｣

翔｢レシピ欲しい！！今度ちょーだい！｣

｢はい！｣



時間を確認するともうそろそろ次のスタジオへ
出発の時間。



｢あ、皆さん！もうそろそろ準備してください！
移動に少し時間かかるので…｣



私の手作りクッキーを食べてくれる皆の顔は
もうもはや子供だった。
皆の笑顔を見ていると自然と私も笑顔になれる。
これが、ＪＯ１の力だ。



────この11人が選ばれるのは…
きっと運命だったのかもしれない…。
瑠姫くんに出逢えたのも…もしかしたら。



そんなことを思う私は本当にどうかしている。
映画や漫画やドラマの世界に飛び込んでヒロインにでも
なったかのような思いを抱く事がある。
いつかこの生活に終わりが来ると分かっている私は
このマネージャーをし続けられていることに驚いている。
本当ならもうとっくに求人か何かででも
見つかってもいいはずのマネージャーも見つからない。


────もうマネージャーがうち以外に
見つからないなんてもう奇跡でしかない！！



｢お疲れ様です！はい、お水でーす。｣

純｢ああー今日はすげぇ気持ちよかった！｣

奨｢あの純喜の高音(笑)今日は顔が辛そうだった。｣

純｢自分でも分かったわ…(苦笑)今日の反省点(笑)｣

奨｢クッキーを食べたから〜後からでも食えたでしょ(笑)｣


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