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🐨Side
拓「A、ってさ。地元のこと好きよな」
ベンチに座って膝に乗ったちこを撫でながら、拓実はゆっくり話した。
「……好き、やと思う」
拓「ここ、ほんまにめちゃくちゃいいとこ。Aもここが大好きなんやってすごい伝わってくるねん、違う？」
「ううん、好き」
拓「好きなら好きでええやん。なにをそんなに悩むん？」
不思議そうにそういう拓実は、きっと俺の事わかってない。
……でも、誰もわからんねやと思う。
拓実が言う通り、俺はこの街が好き。
街灯すらない田んぼ道も、無駄に広い公園ばっかなのも、喋ったこともないのにおはよう、こんにちはって挨拶してくれるおじいちゃんおばあちゃんも、わざわざおかえりを言うためだけに実家に顔を出してくれる近所の人たちも、懐かしい友達も。
好きで、懐かしくて、大切で。
……ほんまに大好きやからこそ、あんまり帰りたくなかった。
東京に戻りたく無くなるから。
拓「はぁー、なんか俺も実家戻りたくなったなあ。なんか初めて来たのに懐かしいかも」
「……戻りたい？」
拓「ん？そりゃまあ、たまには」
「……俺は怖い、かもしれん。実家戻ったら、帰りたくなくなっちゃう、東京に。JO1のAに戻れへんかったらどうしよって」
拓「わかるよ。でも、今ここにおるAはJO1のAやし、奈良で育った1人のAやん」
拓「ずっと気張らんでも大丈夫やって。Aならまた次の仕事も頑張れるやろ？疲れたら、帰りたくなったらここに戻ってきたらええやん」
J-LOGのために帰省する、なんて親にも拓実にも言ってたけど、ほんまは違う。
自分でも気付いてたけど、今回の帰省はお仕事っていう前提にしてたけど、違う。
帰りたくなった。ただそれだけ。認めちゃえば、腑に落ちて唇をきゅっと結んだ。
拓「強がらんでも、寂しくなったら帰ってきたらええやん。ただいまって言えば」
母さんが仕事をわざわざ半休して迎えに来てくれた時、おかえりって言われて、素直にただいまって言えへんかった。
おっきく手を振られて、何回も振り返せばよかった。
家で、家族に聞いて欲しい話がいっぱいある。
その気持ちが溢れて、少しだけ身体から力が抜けていった。
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lilac(プロフ) - 刹那さん» よかったです、、！またいつでもリクエストお待ちしてます^_^ (2月10日 1時) (
レス) id: d9605496df (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 全然大丈夫です！夕愛くんも同じ病気がありながら音楽を届けている存在だなと感じているので、夕愛くんの頑張りが自身の力にもなっています！ (2月5日 15時) (レス) id: 4d02090172 (このIDを非表示/違反報告)
lilac(プロフ) - 刹那さん» リクエストありがとうございました！そうなのですね…！私はまったく関係なく、周りにもこの病気の人がおらず調べて書いていたので、実際と違うことがあったりして不快な思いをさせていないでしょうか…？またいつでもリクエストお待ちしております！ (2月5日 12時) (レス) id: d9605496df (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - こんばんは！リクエスト作品を書いてくださりありがとうございます！蓮くんの優しさと暖かさが幸せです！夕愛くんと同じ病気を持っているのでその辛さも分かるので感情移入してしまいました！翔也くん夕愛くんコンビも蓮くんとのコンビも大好きです！ (2月4日 22時) (レス) @page40 id: cd78df7e31 (このIDを非表示/違反報告)
lilac(プロフ) - dog1111さん» ごめんなさい…！プデュの書こうと思っていた部分でまた構成させていただきます！ほかのリクエストもお待ちしております…！ (1月28日 13時) (レス) id: 1e671c596b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：lilac | 作成日時：2023年12月29日 16時
