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晴「あいつ、グループでどう?どんな感じなん」
「どんな感じ……?……なんやろ、寂しがりやし、ずっとメンバーにひっついてるけど、うーん……どんな感じって言われると難しいですけど、Aくんにはいつも助けられてます。俺だけじゃなくて、みんな。なんて言ったらいいんやろ、特に俺は同い年ですし、みんなの頼れるお兄ちゃんでもあり可愛い弟でもあり……って感じですかね」
晴「……そうか。ふは、寂しがりかぁ。頼れるお兄ちゃんで、可愛い弟、ね……」
俺の言ったことを噛み締めるように繰り返すから、慌てて顔が熱くなる。
「あ、いや、深い意味は無くて……!」
晴「よかった、やっぱみんなには心許してるんやな」
「えっ、」
少しだけ寂しそうにちこに触れるお兄さん。
声も顔も、Aにそっくりだ。
そのまま、お兄さんは話を続けた。
晴「……末っ子の
「……そっか、歳結構離れてますもんね」
晴「そう。俺が長男で31、2番目の
晴「うん。恥ずかしいことに結構その時期荒れててさ。反抗期酷くて、陽葵が生まれる前から勉強にイライラしては母さんに当たって困らせてた」
今の穏やかなお兄さんからはまったく想像もつかんけど、同級生との喧嘩も少なくなかったらしい。
晴「父さんも仕事忙しくて、陽葵もちっちゃかったから母さんも大変で、ほんまにAは俺と栞莉のことも、生まれたばっかの陽葵のことにも気遣って、全然親に甘えずに静かにひとりで遊んでた」
真ん中っ子のAが年上にも年下にも気配りができる性格は、きっとここから来てるんやろうな。
晴「悪いことしたなあ、って思ってる。ゆいは俺と違って、中学高校の時も反抗期なんて一切なくて。1人で勉強して、遊んで、家事手伝って。……寂しがりやのにな」
ずっと1人やった、そこまで言うと、俺の目を見てにこりと笑った。
晴「わがまま、言ったりする?」
「あ、はい、今日も一緒の布団で寝よって、」
そう言うと、目を思いっきり見開いて、はは、と笑った。
晴「そっか、やっぱ寂しがりなんや。そっかそっか」
そっくりって言ったけど、やっぱ訂正。
お兄さんの笑顔と声は、Aよりも大人びていて、少しだけ寂しそうで、それでもやっぱりあったかかった。
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lilac(プロフ) - 刹那さん» よかったです、、!またいつでもリクエストお待ちしてます^_^ (2月10日 1時) (レス) id: d9605496df (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 全然大丈夫です!夕愛くんも同じ病気がありながら音楽を届けている存在だなと感じているので、夕愛くんの頑張りが自身の力にもなっています! (2月5日 15時) (レス) id: 4d02090172 (このIDを非表示/違反報告)
lilac(プロフ) - 刹那さん» リクエストありがとうございました!そうなのですね…!私はまったく関係なく、周りにもこの病気の人がおらず調べて書いていたので、実際と違うことがあったりして不快な思いをさせていないでしょうか…?またいつでもリクエストお待ちしております! (2月5日 12時) (レス) id: d9605496df (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - こんばんは!リクエスト作品を書いてくださりありがとうございます!蓮くんの優しさと暖かさが幸せです!夕愛くんと同じ病気を持っているのでその辛さも分かるので感情移入してしまいました!翔也くん夕愛くんコンビも蓮くんとのコンビも大好きです! (2月4日 22時) (レス) @page40 id: cd78df7e31 (このIDを非表示/違反報告)
lilac(プロフ) - dog1111さん» ごめんなさい…!プデュの書こうと思っていた部分でまた構成させていただきます!ほかのリクエストもお待ちしております…! (1月28日 13時) (レス) id: 1e671c596b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:lilac | 作成日時:2023年12月29日 16時