第35夜 同窓会 ページ35
同窓会当日。
何かあったらすぐ呼ぶんだよ！と11人に最後の謎の念を押され、私は館を後にした。
服装もうまいこと切り抜け、無難な服装で準備ができた。
会場の居酒屋に到着し、見慣れた顔ぶれを見つければもう気分はＪＫ！
今朝までメイド服に袖を通してことなんか忘れ、Aは思いきり同窓会を楽しんだ。
＊
「いやぁめっちゃ語ったー！」
「本当本当〜超面白い話も聞けたし。ね！A！」
「マジで11人の中誰でもいいから紹介して？？？」
(一応)吸血鬼である事は避け、仲のいい友人に近況を話すとすごく盛り上がってしまった。
こんなだる絡みも、しばらくご無沙汰になると思うと少し寂しい。
「じゃあ2次会行く人こっち集合〜！！」
「あ、幹事なんか言ってるわ。Aは2次会行く？」
「うーん、バスの時間無くなるからやめよっかな…」
帰りが遅くなって正座でお説教をいただいたことは記憶に新しい。
「え、Aこねーの？門限とかある感じ？」
学生の頃よく話した男友達が残念そうな顔をしている。
「そういうわけじゃないけど…」
「じゃあ行こうぜ！Aとか久しぶりに会ったし、まだ話し足りないんだけど！」
まぁその気持ちも分からんでもない。うーん、どうしよっかな…
酔いもいい感じにまわり、判断力を鈍らせた私が言葉を詰まらせたその時だった。
「すんません、この辺にAとかいうやついます？」
突然聞き慣れた神戸弁が耳を掠める。
ダルそうに、でも少し緊張した様子で声の主は姿を見せた。
「汐恩！」
「おーこんなとこにおったか。帰んで、A」
そう短く言うと汐恩は私の腕を掴み、集団を抜ける。
慌てて振り返れば唖然とした顔の男友達と、ニヤニヤを隠しきれていない友人が見えたので、取りあえず手を振っておいた。
「汐恩、迎えにきてくれたの？」
「違いますけど」
ふんとそっぽを向く彼だが、手ぶらな様子を見ると用事があったようには見えない。
「ふふ、ありがと」
「なに？急に」
アルコールで熱くなった頭のせいか街灯に照らされる横顔が急に愛しくなって、汐恩の手を握る。
少し冷たい手の主は明らかに驚いた様子で、ちょっと面白い。
「…なぁ、同窓会でもこういうことしたん？」
「そんなまさか！今だけだよ」
そう答える私に汐恩は「酔っ払いが」と悪態をついたが、優しくその手を握り返した。
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咲夜(プロフ) - 週7寿司さん» こちらこそいつもキュンキュンするお話を書いてくれてありがとうございます！(*^▽^*) (2021年1月12日 5時) (
レス) id: 6a5774188a (このIDを非表示/違反報告)
週7寿司(プロフ) - 咲夜さん» 私もキュンキュンしながら打ってます！笑更新頑張ります、いつもありがとうございます〜！ (2021年1月11日 23時) (レス) id: 8486858bad (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(プロフ) - 第22夜の最後辺りの翔也くんの台詞にキュンｯときた(///∇///)（キュン死するかと思った） (2021年1月11日 6時) (レス) id: 6a5774188a (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(プロフ) - 週7寿司さん» 確かに豆ちゃん食べにきそう…更新頑張って下さい(p｀･ω･´q)ﾌｧｲﾄ〜！！ (2021年1月11日 6時) (レス) id: 6a5774188a (このIDを非表示/違反報告)
週7寿司(プロフ) - 咲夜さん» 純喜は吸血鬼になってもカルボナーラ作ると思います！笑そして豆とか食べに来てると思います笑更新頑張ります！ありがとうございます！ (2021年1月10日 22時) (レス) id: 8486858bad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：晴日 | 作成日時：2020年12月21日 0時
