021【JK】 ページ21
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JM「いつの間に雨降ったんだね。」
ジミナのその言葉に視線を下に向けると、コンクリートの色が雨に濡れていつもより濃くなっていた。
JM「じゃ、ジョングガまた明日。」
JK「ああ、じゃあな。」
サークルを終えて、ジミナとは大学で別れた。
俺はすぐさまスマホを取り出して、Aに電話をかける。
JK「……あれ。」
しばらく経って俺の耳に届くのはﾂｰｯﾂｰｯ、という音。
もう一度かけてみたけど、Aは電話に出なかった。
JK「寝てんのかな…？」
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JK「…出ない。」
家に帰ってきてから、またもう1回電話をかけたけど繋がらなくて。
ご飯も食って、風呂も済ませて、また電話を掛けたけどそれでも繋がらなかった。
たとえ今、居酒屋のバイトだとしてももう0時前だから、さすがに高校生のAは帰宅しているはずで。
それか、本当にただ寝てるだけかもしれない。
それなのに、俺の胸騒ぎは妙に収まらなかった。
JK「…はあ。」
Aから電話がきたあの時に、ちゃんと応答してれば良かったと後悔する。
せっかく今日中に仲直りできると思ってたのに、あっという間に日付けが変わってしまった。
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JK「…来てねえ。」
次の日の朝、起きてすぐカトクを確認したけど、変わらずAからの連絡はなかった。
まだ寝てる…？
いや、でもさすがに昨日のあの時間から寝てるとしたら、もう起きてもいい時間なはずで。
JK「はあー…」
とりあえず彼女に"Aが電話したいときに電話して"とだけメッセージを送って、大学に行く支度を始めた。
もう喧嘩してから結構経つから、本当にA不足で俺は今にも死にそうだ。
あの日、勝手に嫉妬して勝手に怒った自分が、本当にガキすぎて情けないし恥ずかしくなる。
Aの話に耳も傾けずに、言いたいことだけ言って逃げた俺は最低だ。
居酒屋でバイトをするのはやっぱり何回考えても嫌だけど、彼氏だからってAのことをなんでも縛るのは良くないに決まってて。
本当に、怒ってしまったことに後悔している。
早く仲直りしたい。
Aが、俺のそばにいない生活なんて何も楽しくない。
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作者名：ぴぴ
| 作成日時：2020年6月3日 2時
