さんじゅうよん。 ページ35
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「だーめ。
今日はデートなの！
しっしっ！はよ散れ！」
ぶーぶー文句を言い続けてるサッカー部の部員達を手をぶらぶらして追い払うと、
今だにむっとしてこっちを見ている真部さんにも目を合わせて言った。
「真部もほら行け。
今日は絶対駄目やぞ」
「……廉にはその子似合わないよ！」
言うだけ言って走って他の部員達を追いかけて言った真部さんは、
綺麗な今どきの浴衣だった。
「ごめんな？あんま気にせんでええで？」
「うん、大丈夫。わかってるから」
わかってる。
わかってる事を言われただけ。
ただそれだけ。
熱々のたこ焼きを食べて、くだらない話で盛り上がった。
廉くんは誰といても楽しそう。
だけどそれは、廉くんが話を盛り上げるからだ。
「ジュース買ってくるわ。座っててな？」
そう言って人混みに消えていった廉くんが戻ってきてはぐれないようにベンチから動かない事にした。
久しぶりの人混みで少し疲れたみたい。
「あ、田中さんじゃん。廉は？」
それはさっきのサッカー部の集団で、いつの間にか周りにはサッカー部の子達ばかりだった。
「あ…、飲み物買ってくるってどっか行ったよ」
「ふーん。てかさ、2人付き合ってんの？」
「付き合ってないよ」
「あ、だよねー！
普通そうだよね。
俺びっくりしちゃったもん！
なんかイメージと違うなーって！」
きっと悪気は無いんだと思う。
だけどやっぱり傍から見たらそうなのだ。
「私もそう思う」
いつの間にか膝の上に置いた手に顔は向いていて、騒がしい祭りの中じゃ大して聞こえるはずもなく。
「なんか言った？」
と聞き返してきたサッカー部の男の子に笑顔で
「なんでもない」と返した。
「なんやみんな集まって。
Aちゃん囲って可哀想やろ」
人の壁の向こう側に廉くんが見えて、
サッカー部のみんなはやべ、と言った感じに早々と散らばっていった。
「じゃーな」という男の子の声の中に、
私にだけ聞こえるくらいの音量で、「だったら廉から離れなさいよ」と真部さんの声が聞こえた。
「Aちゃんカルピスとオレンジジュースどっちがええ？」
「えっ？…あ、カルピス」
「ほい」
「ありがとう」
ペットボトルを受け取ると、
手の平にひんやりとしたプラスチックの感触が広がった。
「花火、そろそろだし見えるとこ行こ？」
「うん」
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藍(プロフ) - ゆかさん» 直ぐには無理ですが、気長に待っていただけると嬉しいです(>_<;) (2018年11月23日 23時) (
レス) id: 6c68d58261 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - ゆかさん» ゆかさんコメントありがとうございます！繰り返し読んで頂けて嬉しいです。続編はおいおいあるかもしれませんがこのページの容量がいっぱいなので別の形になるかと思います。 (2018年11月23日 23時) (レス) id: 6c68d58261 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 完結後もずっと読んでます!お時間があればで構いませんので付き合った後のお話書いて欲しいです。 (2018年11月23日 21時) (レス) id: 52df92afc4 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - ひかるさん» ひかるさん！！笑 コメントありがとうございます！ まぁ実際には...いないですよね笑笑笑 うぉー！！それは頑張って完結させなければ...なかなか遅筆になってるのでおまたせしてしまうかと思いますが、もうしばらくお待ちください(>_<;) (2018年10月17日 11時) (レス) id: 20736a0343 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる - 実はこっちも読んでました笑 廉くんの見守り方が素敵でいちいちイケメンでキュンキュンしました///私の学生時代にもこんな人がいてくれたらなぁって思ったり… 神くんの新作は完結したら読もうかなと笑 (2018年10月17日 6時) (携帯から) (レス) id: 075c6f1d28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍 | 作成日時：2018年8月9日 0時
