【暗殺教室】俺？失敗作の出来損ないだ。【磯貝悠馬】 (ページ7)

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失敗作ごページ7

渚目線

「ねえ、漣君。どうして、奥田さんが毒を飲んでって言った時、嬉しそうな顔したの？」

今は、あの奥田さんが毒を渡した日から2日後。
つまり、なんで、毒に向かって目を輝かせたのか聞く日だ。意外と、楽しみだったりする。

それはカルマ君も一緒なようで。

「ああ、それ俺も気になる。なんで？」

楽しそうだ。

ただ、漣君は飽きたように生気のない目をぼんやり此方に向けながら話を聞いている。

「死にたい、から。大切な人が逝っちゃったとこに、行きたいんだ。」

聞き取りにくかった声。
近くで聞くと、しっかり聞き取れる。
綺麗、とは言い切れないが、透き通った声。
きっと、大きな声出したら、綺麗なんだろう。

なんて、内容を受け取りたくないのか、ぼんやり考えてた。でも。

目に傷ついたような光をほんの少しだけ浮かべながら。感情がない筈の無表情に、泣きそうな感じかあるから。

信じるしか、ないみたいで。

僕もカルマ君も、絶句していた。
ただただ、その言葉の重さに言葉も出なかった。

死にたい、とは簡単に言える。
でも、ここまで本心です。みたいな感じをしているのは、初めて見た。

僕より早く硬直が解けたカルマ君が尋ねる。

「死にたいって、ほんとなんだ。」

尋ねるというより、再確認の方が近かったかもしれない。でも、音もなく頷く。

三人とも、そのまま固まってしまい。
暗くなってから、殺せんせーに怒られ、送られたのは別の話だけど。

また、来年が来たら。
その話で三人で話せたらいいな。
なんて思ったのは、僕だけの秘密だ。