【暗殺教室】俺？失敗作の出来損ないだ。【磯貝悠馬】 (ページ34)

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失敗作さんじゅういちページ34

漣目線

次の日。やっぱり、昨日あんなことあったばっかりだから、本音を言えば学校行きたくない。でも、家にいる方がもっと嫌なので。重い腰を動かしてどうにかこうにか学校へ向かう。わざと寝坊でもしていこうかな、なんて思ったけど。こういうときに限って目覚ましの前に目が覚める、ああ、ほんと最悪。
弱虫、くず、生きてる意味なんてない、早く死んじゃえよ、もう生き恥晒さないで、もうやだ、なんてしょうもない自傷の言葉を頭の中でリピートさせながら必死に足を動かす。普段なら考えなくても動いてくれる足なのに、気持ちが入ると動きが鈍くなるのがどうも気持ち悪い。性根だけじゃなくで体まで腐って、本格的に生きている意味なんてなくなったと思う。
ぎゅっと唇を噛み締めながら学校に向かったせいで、朝から唇から血が垂れてあいつに心配された。もう、全部お前のせいなのに。違う、俺のせい、僕が全部悪くてさっさと死ねばいいのに生きてて、どうしようもないやつだから。なのに、でもお前のせいなんだ。

自分の世界に閉じ籠っていたせいで、ふとなった始業のチャイムに少しビックリする。隣のカルマ君が大丈夫、唇。と目だけで聞いてきたから、こくりと頷いて返事の代わりにした。大丈夫、って意味にとってくれたはず。

そのあとも、なにもなく授業は過ぎ去って。
殺せんせーとは話す機会もなく、ただ挨拶をするだけだった。特に前日との違いは感じられないから、多分大丈夫なんだろうな。ほんとに大丈夫なのかな、それはわからない。怖い。なんて、帰り道を帰りながら考える。あいにく今日は雨降りでしかも金曜日だから、せんせーと話す機会を失ってしまったことになる。
それでも、普段居残りする学校をこんな早くに出たのは初めてで、何故か新鮮な気分になる。特に人と話すわけでもないけど。渚くんの集団についていっている感じだし、一人とはかなり違う感覚だ。

前の方で空気が変わって、下を向いていた目線を上にあげる。そこには、前原の姿があった。誰か、知らない女を引き連れて歩く、姿。

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