【暗殺教室】俺？失敗作の出来損ないだ。【磯貝悠馬】 (ページ25)

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失敗作にじゅうさんページ25

漣目線

気がついたら、真っ暗だった。

ふわり、と覚醒して目が醒める。まだ醒めてないかもしれないが、取り敢えず、起きた。起きて、すぐに自分が何をしてしまったのかを思い出す。ああ、やってしまった。言うべきでは、絶対になかった。

劣等感を押し殺すのは慣れているはずなのに。
あーあ、うまくいかない。死んでしまいたい。

現実逃避しても、目の前の真っ黒い風景は消えてくれない。うまいこと光が取り込まれてくれないのか、ここがどこかもわからないようだった。
眠たい。ここで寝たらいけないことぐらいわかっているし、ただでさえこの格好で寝ていた今は腰が痛い。でも、眠いものは眠い。

見えるようになるまで、と。目を凝らしながら出てくる欠伸を押し殺す。１分に１回のペースで出てきている。からなのか、とても目がぼやける。

その時だった。見えづらい目が、黄色いものを捉えるのは。

「ニュヤ！？どうしたんですか漣さん？」

「首が吊りやすそうな木でも探してみようとしていたら、いつのまにか寝てしまっていて。」

俺ならあり得るであろうギリギリの言い訳。醜いなぁ。汚いなぁ。死んで仕舞えばいいのに。

「取り敢えず、校舎まで行きましょう。付いてきてください。」

そんな理由なんて元から聞いてないように、誘導し始めた。あまり早く行かないでほしい。至近距離じゃないと見えないんだから。そして、理由に触れて欲しかったな、と願望を胸の内でぼやいた。不安になるんだよ、生きていていいのか、って。

「そういえば、帰らなくて平気ですか？」

「はい、大丈夫ですよ。」

嘘。全然平気じゃない。
多分今帰ったら凄い怒られる。むしろ殴られる。
けど、精一杯の強がり。帰りたく、ないしね。

「じゃあ、泊まって行きますか？この校舎、割と過ごしやすいんですよ。」

「はい。ありがとうございます。」

有難いな。助かる。
翌日の用意、ないけど。
全てを忘れるように、保健室で眠りについた。
ぎゅっと、体を縮めながら。