【暗殺教室】俺？失敗作の出来損ないだ。【磯貝悠馬】 (ページ23)

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失敗作にじゅういちページ23

漣目線

そして、翌日。

ギリギリ遅刻寸前で教室に滑り込んだ俺の目に、ある程度予想がついていた光景が飛び込んでくる。

ガムテープでぐるぐる巻きにされた、転校生の姿。
まあ、昨日授業も授業じゃなかったし、掃除大変だったから、別に俺には関係ないけど。

解いてやってもいいけど、それで俺が独りになったらやった意味がなくなるので、やらない。

まあ、そこで俺は動けるほど強くないけどさ。

まあ、あの箱？も殺せんせーがやったって考えている時点で、多分ダメなんだろうな。
まあ、殺せんせーなら、きっと、どうにかしてくれそうだけど。
そして、

ああ、頼りっぱなしだなぁ。

と、思う。いつも迷惑をかけてばっかだ。
自分で、なんとかしなきゃ。いけないけどさ。
俺は、そこまで、強くないな、と思って。

ぼーっとして考えてたら、もうその日の授業終わってて。真っ白なノートを見て、今度渚君にでもノート借りようかな、と考える。

その前に死んだ方が、いいんだけどね。

中間テストは終わっちゃったけど。期末だってある。どっかで、勉強分野の集大成とかもあると思う。だから、その前に死ねたら、楽なんだけど、と思う。
思っただけで行動しない俺は、結局クズなんだろうけどね。

いくらでも死ぬ方法なんてある、でも今生きてるってことは、弱いってことで、俺はどうせ死ぬ恐怖に耐えられなかっただけ。

強くなりたいな。
と思って、家に帰ろうとした。

目の前に、いつもの笑顔を浮かべてこっちへ来る、天敵の姿さえ無ければ、だけど。

「話してもいいか？というか、俺の話、聞いてくれるか？」

ああ、拒否なんてできやしない。