伝えたい言葉９～Jaejoong～ (ページ33)

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ジェジュンの家で
一緒に暮らし始めて
１週間が経った頃、
ドラマの撮影が始まった。

毎日朝早くから夜中まで
撮影は続いた。

日に何度もＳＮＳにあがる
撮影の様子。

共演の女優さんは
やっぱり綺麗でキラキラしてた。

ジェジュンがずっと想い続けてる
相手役の女優さん。

恋人がいたから少しだけ安心してたけど
撮影が始まってすぐに
破局報道が出た。

胸が痛い。
胸が苦しい。

あと少し、あと少しだけ
一緒にいたら別れようって
思っているのに
離れられない。

朝早く撮影に行くジェジュンを見送る。

『いってらっしゃい。
気をつけてね。』

『A…』

『ん？』

『今日、キスシーンの撮影する。』

『……うん…』

『仕事だから。』

『わかってる。』

『おいで…』

なかなか近づけないわたしの腕を
引っ張ってジェジュンは
強く抱きしめた。

『俺が愛してるのはAだけだから。』

『………』

『なんか言ってよ…』

言えないよ…
なにか言ったら涙がこぼれるから。

『不安に思わないで…』

『………』

『撮影終わったら、旅行行こう？』

ジェジュンが抱きしめてた腕を離して
わたしの顔を覗き込む。

いつものように優しく笑って
キスをした。

何度も繰り返すキスは
深いキスに変わる。

やっと離れた唇。

ジェジュンの指が
わたしの唇に触れる。

『行ってくるね…』

精一杯の笑顔で見送った。

でもドアが閉まった途端
すぐに涙がこぼれた。