気づかないふりをする２ (ページ34)

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『こんな早くにどうした？
何かあったのか？！』

『あの社長の連絡先教えて。』

『は？』

『あの社長の連絡先！早く！！』

『聞いてどうする！
俺が連絡するから待ってろ。』

『待ってられないから
教えろって言ってんだろ？！』

『ジェジュン落ち着け！！
何があったのかちゃんと』

『そんな時間ないんだよ！！
彼女が』

『彼女って……あの子か？』

『お願いだから早く…
早くしないと彼女が殺されちゃう…』

『殺されるって…まさかそんなこと』

『ホントに！ホントに危ないんだよ…
あの社長はまともじゃない！
何するかわかんないんだよ！！』

『………今そっち行くから待ってろ。』

マネが来たら
すぐに出られるように準備する。

頼むから…
彼女に触れないで……

頼むから…
彼女をこれ以上傷つけないで……

目を閉じてそう祈ると
大丈夫です！
そう言って笑う彼女の顔が浮かんできた。

大丈夫じゃない…

助けて…
助けて…
助けて！

どうしてもっと早く
助けてあげなかったんだろう。

『ホント…バカだ俺……』

自分が情けなくて
涙が溢れ出した。