気づかないふりをする２ (ページ32)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:106,658 hit

２ー３２ページ32

『ちょっと待ってて？』

そう言うと
ジェジュンさんは
どこかの部屋に行った。

戻ってくると手には
洋服が握られて

『これなら大丈夫だと思うんだけど…』

『？？？』

『これのほうが楽だから…』

『………』

『ほら、着替えておいで？』

着替えをして
ジェジュンさんがいる部屋に戻ると

『あっは！やっぱり大きかったね。』
って言いながら
しゃがみこんでスエットの裾を
折ってくれた。

『ありがとう…ございます…』

立ち上がったジェジュンさんは
わたしを優しく見つめると
そっと抱きしめた。

『ちょっとだけ…
抱きしめさせてね…』

『………』

『大丈夫だよ？
Aちゃんは何も心配しなくていい。
俺に任せて？』

『……はい。』

抱きしめていた腕を緩めて
またわたしを見つめると

『少し休んで？
ベット、使っていいから…』

『ジェジュンさんは…？』

『俺はソファーで寝るから大丈夫。』

『わたしがソファーで』

『ダーメ！ほら！』

そう言って
わたしを寝室まで連れて行く。

『………』

『そんな顔しないの！』

『………』

『……一緒に寝る？
そばにいても……いい？』

黙って頷くと
嬉しそうに笑って
わたしをベットに連れて行った。

２人並んで横になると

『何にも考えないで
ゆっくり休んで？』

『…はい』

『おやすみ…』

『おやすみなさい…』

ジェジュンさんは
わたしを抱きしめると
目を閉じた。

絶対寝ない。
そう思っていたのに
あまりの心地よさに
気づいたら眠ってしまっていた。

慌てて起き上がると
隣にいるはずの
Aちゃんはいなくなっていた。