失った笑顔 ３

３ー４１ ページ41

ジェジュンの広い胸に
抱きしめられてると、
やっぱり安心する。

別れようと思った。
それでジェジュンが幸せなら、
それでジェジュンが笑顔でいられるなら
別れなきゃって思った。

でもあの人は
ジェジュンを利用したかっただけ。
ジェジュンを……傷つけただけ。

優しいジェジュンが大好き。
でも優しすぎるジェジュンに
不安を感じるの。
その不安をジェジュンに伝えることが
なかなか出来ない自分がもどかしい。



何も話さないわたしを胸に
ジェジュンが口を開いた。

JJ『心の中、俺に見せて？
どんな小さな不安も、絶対にひとりで
抱え込まないで 全部、俺にぶつけて？
Aの不安がなくなるまで、
俺はどんなことでもするから。
Aがもし、一日中 抱きしめて…って
言ったら、俺はそれ以上に抱きしめてあげる。』

『優しすぎるよ、ジェジュン…』

泣きながらそう言うA。

あまり涙を見せないAを
こんなにも泣き虫にしたのは俺。

いや、もしかしたら
今までも俺の前では
我慢していたのかもしれない。
気づいてやれなかった俺が悪い。

JJ『たくさん会いに来るから。いい？』

『………』

JJ『ダメって言っても、来るけどね。
だって俺、Aにも子供たちにも
会えなかったら生きていけないから。』

俺の胸で笑ったA。

もっと もっと笑ってよ…

俺はAの笑顔が大好きなんだから。

３ー４２→←３ー４０

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す