第三章 雄叫びの略奪魔レッドヘッド ページ1
ジュニア「ジーたん、膨らむ。なれる！ドラゴンなれる！」
ニコニコしながら自慢気に話すジュニア。
トウマ「なんでドラゴンに…？」
ジュニア「ジーたん、勝つ！カード、貰う！」
トウマ「確かにゲームで勝てば、相手のカードを貰える場合もあるけど…」
ジュニア「でも、ゲーム燃える！ジーたん、ドラゴンなっちゃう……」
さっきとは打って代わり、ジュニアはしょんぼりしていた。
トウマ「ゲームに熱中すると、思わず変身してしまうということか…」
アキノリ「つーか、そもそもなんでブリザードウルフのカードを狙ってたんだ？」
ジュニア「あっ…白い犬、よこせ！」
トウマ「これか？」
トウマがカードを取り出して見せると、ジュニアはハッとしてそのカードを奪った。
アキノリ「あー！」
トウマ「僕のブリザードウルフが…！」
ケースケ「待て〜！俺のブリザードウルフ！」
A「私のブリザードウルフなんですけど…」
ナツメ「あはは…」
5人はジュニアの後を追う。
お婆さん「はい、お釣りだよ…ありがとね、気をつけて帰ってね〜」
そうして少年に手を振った後、お婆さんは椅子に腰掛ける。
ジュニア「ばばあ、いる！ばばあ！」
アキノリ「ばばあ…？」
ナツメ「あのお婆ちゃんのこと？ばばあとか言っちゃダメよ」
ジュニア「ばばあ、先長くない…」
ケースケ「ちょっ…！？」
ナツメ「何言い出すの！？」
ジュニア「…ばばあ、先、長くない…だから！ばばあ、ポチ、会う！」
アキノリ「ポチ、会う…？」
トウマ「どういうこと？」
A「……？」
ジュニア「ばばあ、ポチ、いつも一緒！ばばあ、ポチ大好き！でも…ポチ、死んだ…ばばあ、元気ない…」
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作者名：エム | 作成日時：2024年1月17日 15時
