第三章 雄叫びの略奪魔レッドヘッド ページ49
ケースケ「えぇ…！？」
ナツメ「！そうか…」
ナツメ「トウマ！あいつの周りの煙を吹き飛ばして！」
何かに気付いたナツメは、トウマに指示を出した。
五右衛門「うむ…！」
それを受けた五右衛門は言う通りに、バーニングドラゴンの周囲にあるモヤを吹き飛ばした。
すると…
ケースケ「…あれ？」
アキノリ「なんか、迫力が一気に失せたような…」
蒼炎「もしかして、風船か…？」
その間に五右衛門が再び切りつけるが…やはり手応えはなく、受け流されてしまう。
ナツメ「えぇ、メロンの言う通り、あのバーニングドラゴンはバルーン…つまり、風船と同じなのよ！剣で切りつけてもダメージは無いわ！」
五右衛門「そういうことなら…」
バーニングドラゴン「グルワァッ!」
バーニングドラゴンは叫びながら、五右衛門に攻撃をした。
五右衛門「っ！」
ナツメ「トウマ！」
攻撃を受けてしまい、憑依が解けてしまった。
トウマ「A、後は任せた…」
蒼炎「了解！」
蒼炎は高くジャンプをし…
蒼炎「お前の弱点は…ここだ！」
栓を抜くと、バーニングドラゴンの身体から空気が吹き出した。
ケースケ「せ、栓があったの？…ッ！？こ、こっちに来る！」
バーニングドラゴン…バルーンは萎み、やがてケースケの頭の上へ乗った。
ケースケ「ちょっ…何これ！？ベトベトする〜！取ってこれ取って〜！！」
ナツメ「ああもうじっとして！じっと！」
ケースケ「これ生温かいしキモい！」
ナツメ「取ってあげるから暴れないでよ！」
アキノリ「なんか…獣臭くないか？」
ナツメ達がそんなやり取りをしていると、また顔を隠した青年が現れ、すぐに消えてしまう。
ケースケ「あーもうっ！！」
ケースケはがむしゃらにバルーンを取る。
ケースケ「と、取れた…」
すると…
アキノリ「アークだ…！」
バルーンから出てきたアークは、Aの手のひらへ落ちていった。
A「なんだろう、このアークは…」
アキノリ「ジュニアって書いてあるけど…」
？「ここ、ここ！」
4人「？」
妙に高い声が聞こえ、4人は振り向く。そこには…
？「ジーたん、だぜ！」
ケースケの頭の上には、風船のように可愛らしい妖怪が乗っていた。そして、その妖怪はナツメの手に渡る。
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作者名：エム | 作成日時：2024年1月6日 20時
