梵天の天使は私の全て

9話 ページ10

バチィン!!!!




弾けるような音と鋭い頬の痛みが姫に叩かれたのだと言うことを自覚させる。


痛い。撃たれた時や、殴られた時よりも何倍も痛い。だが、頬が痛いんじゃない。


エマちゃんが死んだと聞いた時と同じ場所が痛かった。


蘭「美羽！」


美羽「蘭ちゃんは黙ってて。A」


『……はい』


美羽「Aは美羽の物なんでしょ！！！美羽から勝手に離れたら許さないんだから！！」


弾かれたように姫の顔を見る。


美しい漆黒の瞳からは涙が今にも溢れてしまいそうだった。


『姫……勿論です。私は姫の物ですから』


そう言って笑うと姫に飛び付かれた。


三途「感動だなぁ！！！」


ココ「お前に感動なんて感情あったんだな。てか顔ぐちゃぐちゃじゃねえかw」


竜胆「てめぇ、なにしれっと混ざろうとしてんだコラ。折るぞ」


美羽「うわぁあぁぁあん！！」


強く抱き締めると我慢していた物がいっぺんに溢れだしたように姫が大声で泣き叫んだ。


『ひ、姫を泣かせてしまった……！もう腹を切るしかない！！』


蘭「気をしっかりもて〜」




マイ「…………Aはなんで一人で行ったの？」


首領の一言でその場を包んだつかの間の笑いと感動が一瞬にして消え去った。




ー ー ー ー ー ー ー ー ー

鶴蝶は幹部皆が仕事をほっぽり出してしまったので必死でフォローしてます。ココはちゃんと、許可取った。

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