交錯レビュアー�� ページ32
『ん……』
白い天井。何名かの視線。殴られたのか、痛む頭を押さえながら、イルカは身体を起こした。
「おい、イルカ！ 大丈夫か！？」
ガラス越しに俺の声が響く。広い部屋の中央に黒の台のようなものがあり、マイクが三つ置かれていた。
『……くじらくん？』
ハッと気づいたイルカは、目の前にあるマイクの一つに向かって声を上げた。
『くじらくん……！！ またゲームに巻き込まれたんだよね！？』
「ああ。だけど、こいつが変な事を……」
『……おかしいよ……ルームマスターはゲームに参加しちゃいけないはずなのに。それに何で僕達まで巻き込まれてるの？』
部屋の中にはイルカの他に、セーラー服姿の女学生と、俺と同年代に見えるスポーツ刈りの青年がいた。女学生は戸惑ってガラスの向こうの俺達を見つめ、青年は特に驚いた様子もなく平然としている。
『キミ達はコのゲームで“相棒”トして選ばレたんだ！ 参加者と一心同体の“人質”としてネ！』
「人質……？」
『ルールは至ッてシンプル！！ くじらクン達が投票で選ばれルと、その人質が処刑サれる！』
(俺が選ばれるとイルカが処刑される……？ 文字通りの人質か！？)
投票されると自分が死ぬのではなく、その人質が処刑の対象となる。人質を犠牲にして自分は生き残る……何とも運営の好きそうな展開だ。
「……あれ。……そういえば、朔来さんは？」
マイマイさんの呟きで、考え込んでいた俺は顔を上げる。
(……そうだ。一人、足りないと思ってたけど、朔来さんがいない……)
「……第二回戦ハ、四人で行うんダよ」
にやりと笑うロンに、俺は嫌な予感を覚えた。
「ボク、くじらクン、マイマイサン、ハマクン。……ボクの人質は誰ダと思うノ？」
恐らくセーラー服の女子高生はマイマイさんの、スポーツ刈りの青年は濱の人質だろう。イルカは俺の人質として選ばれた。では、ロンは？
『……何で私が人質なんかしなくちゃいけないんだよ』
ガラスの壁の向こう、どこからともなく出て来た朔来さんは、深いため息をついて床に座る。
『ゲームの進行はお前で良いさ。だが、何も首輪で繋ぐ事ないだろう？』
「アハ、それは処刑用だよ！ まァ、どう処刑されるかは本番のオ楽しみって事で！」
『……まぁ、というわけでだな……ネットで見ている皆。私達は人狼プロジェクトに許可なくゲームを開いているんだ。面白いと思った奴は、ぜひ最後まで見て行ってくれ』
――こうして、第二回戦が始まった。
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くろーさぎ(プロフ) - 転スラリムるさん» いえいえ、こちらこそありがとうございます！！アニメみたいに面白く出来ると良いんですけどねぇ……更新、頑張らせて頂きます！ (2020年3月26日 9時) (
レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
転スラリムる - ありがとうございます！アニメ系しか見てなかったので嬉しいです！更新頑張ってください!! (2020年3月26日 9時) (レス) id: a9f5253a4a (このIDを非表示/違反報告)
転スラリムる - あ (2020年3月26日 9時) (レス) id: a9f5253a4a (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - オレンジ100％！さん» ありがとうございます……！！とても嬉しいです！はい、更新頑張らせて頂きます！ (2019年10月27日 17時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ100％！(プロフ) - 昨日から読み始めました！面白かったです！更新頑張ってください！ (2019年10月27日 16時) (レス) id: 173ea3e1dd (このIDを非表示/違反報告)
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