ホームシック少女�� ページ14
「あの子、右手でずっとパーカーの猫耳を触ってたもん」
くらげさんの言う通り、アンナさんが黄色い猫耳パーカーを弄っている姿が目に浮かぶ。
「でも、左手でも仕掛けられない事はないよな？フードの中だから、入れる隙もあったかも……」
「ううん。くじらくんからは見えなかっただろうけど、あの子、左手首から血が出てたの。ていっても、そんなに大量じゃなくて、包帯ににじんでたんだけど……」
俺がライチと共に部屋に入る前、くらげさんは「大丈夫？」と聞いたのだが、アンナさんは「別に、大丈夫だし」と返したらしい。
「でもやっぱり痛そうだったし、あんまり動かしたくないみたいだったの。ボタンも右手で押してたし」
「あ……というか、アンナさんってすぐ処刑されたから、そもそもくらげさんの隣にいた時間自体短いな。じゃあ、アンナさんじゃないって事か」「だとしたら、イルカしかあり得ないじゃない」
アネモネさんの言葉に、「僕じゃないってば」とイルカは呆れ顔で返した。
「ミヅキのためにわざわざそんな事はしないよ」「じゃあ誰が仕掛けられたんだ？ くらげさんの近くにいた人物といえば……」
その時、俺の頭に閃くものがあった。
「……あれ？ ……近くにいたのって、座ってた奴だけじゃないよな？」
「……どういう意味だ？ 近くにいたのは稲妻とアンナだが、座らなかったのは俺と……」
オオガミも、そこでハッとした表情になる。
「……あのジジィか」
「……まことさんは、くらげさんの左奥に立っていたんだ。彼になら出来るかもしれない……」
でも何でそんな事を……？ と思っていた、その時だった。
ヴーッ、ヴーッ、ヴーッ、ヴーッ。
アネモネさんの持つGPSが振動し始めた。
「えっ……な、何よこれ」
『……ザ……ザザーッ……』
黒いチップからノイズが響き、やがてそれは音声へと変わった。
『……き……え……』
「……？」
俺はGPSに耳を近づける。
『聞こえますか！！』
「……っ！！」
割れた機械音声が俺の耳にじーんと響き渡り、俺は耳を押さえて後退した。
「……るせ……急に大声出すなよ……！！」
『おや、思ったより響くようですね。失礼』
歪な機械音声のまま、GPSの向こう側にいる相手はくつくつと笑った。
「……まことさんか？」
『まこと？ さぁ。誰の事でしょう』
「しらばっくれるな。何のためにくらげさんにGPSを仕掛けたんだ？」
再びあの笑い声がGPSから漏れた。
『実は、皆様に大切な伝言があるのです』
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くろーさぎ(プロフ) - 転スラリムるさん» いえいえ、こちらこそありがとうございます！！アニメみたいに面白く出来ると良いんですけどねぇ……更新、頑張らせて頂きます！ (2020年3月26日 9時) (
レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
転スラリムる - ありがとうございます！アニメ系しか見てなかったので嬉しいです！更新頑張ってください!! (2020年3月26日 9時) (レス) id: a9f5253a4a (このIDを非表示/違反報告)
転スラリムる - あ (2020年3月26日 9時) (レス) id: a9f5253a4a (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - オレンジ100％！さん» ありがとうございます……！！とても嬉しいです！はい、更新頑張らせて頂きます！ (2019年10月27日 17時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ100％！(プロフ) - 昨日から読み始めました！面白かったです！更新頑張ってください！ (2019年10月27日 16時) (レス) id: 173ea3e1dd (このIDを非表示/違反報告)
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