ホームシック少女。 ページ12
「くじらくん！！」
駅前の黒い屋根の一軒家、アネモネさんのベッドで寝ていたくらげさんは、俺を見るなり飛びついて来た。
「うわっ……！！」
「仮想空間だけじゃなくて、現実世界でも会えるなんて……！ お、オオガミくんも！」「俺……？」
困惑する俺とオオガミを見て、くらげさんは目を輝かせたり、ぴょんぴょん跳んだりと忙しい。
「はいはい、落ち着きなさい。頭の包帯が取れるでしょうが」
「だって！！ 憧れのくじらくんとオオガミくんが目の前にいるんだよ！？ ゲームでは言えなかったけど、今言わせて！！」
俺とオオガミの手を取り、上下にぶんぶんと振り回しながら、彼女は言う。
「私、大ファンなの！！ くじらくんの初めてのゲームの二人のプレイ、画面に貼り付いて見てたよ！！」
「が、画面？ どこから見てたんだ……？」
「くじらくんは知らないかもだけど、あのゲームは毎回ネット配信されてるの！ 二人のプレイがネットで見られるんだよ！」
つまり、俺が周囲に流されてしどろもどろになっている所も、レポートのために自分が人狼などと言い出した所も、全部見られていた……？
「な、何だそれ、めっちゃ恥ずかしい……！！」「恥ずかしくないよ！ むしろ凄かったよ、くじらくんの名推理！ 『人狼は……イルカだ』」「ぎゃあああやめろ恥ずかしいだろ！？」
くらげさんが低い声で格好つけて真似するが、俺からすれば恥ずかしい事この上ない。大学生にもなって、厨二病をこじらせた奴みたいだ。
「あぁ、穴があったら入りたいよ……」
「何で？ すっごく格好良かったよ！！ あんな風に、私も人狼の正体を暴いてみたいなぁ……」
大きな瞳で語るくらげさんは、俺達の背後に目を向け、ハッと固まった。
「……人狼の正体を暴いてみたい、ねぇ……本気で出来ると思ってるの？」
イルカは不機嫌そうに、くらげさんに歩み寄る。
「ミヅキの力じゃまだ無理だよ。今回のゲームで立証されたでしょ？」
「う……で、でも、私なりに頑張って……！！」
「ゲームに参加したい時は僕に言えって言ったよね？ 何で一人で勝手に開催したの？ どれだけ迷惑をかけたか分かるの？」
はぁー、と大げさなため息をつくイルカに、彼女はしょぼんと肩をすくめる。
「くじらくんやオオガミくん、アネモネさんまで巻き込んで……君のせいで何か起きたらどうするつもりだったの」
ふと、アネモネさんが口を開いた。
「何か起きる前に、過保護なお兄ちゃんが助けてくれるんでしょ？」
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くろーさぎ(プロフ) - 転スラリムるさん» いえいえ、こちらこそありがとうございます！！アニメみたいに面白く出来ると良いんですけどねぇ……更新、頑張らせて頂きます！ (2020年3月26日 9時) (
レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
転スラリムる - ありがとうございます！アニメ系しか見てなかったので嬉しいです！更新頑張ってください!! (2020年3月26日 9時) (レス) id: a9f5253a4a (このIDを非表示/違反報告)
転スラリムる - あ (2020年3月26日 9時) (レス) id: a9f5253a4a (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - オレンジ100％！さん» ありがとうございます……！！とても嬉しいです！はい、更新頑張らせて頂きます！ (2019年10月27日 17時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ100％！(プロフ) - 昨日から読み始めました！面白かったです！更新頑張ってください！ (2019年10月27日 16時) (レス) id: 173ea3e1dd (このIDを非表示/違反報告)
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