ショタロイドが可愛い。

命名(仮) ページ4

と、そこで私にふとした疑問がよぎった。
｢えーと、Sタイプ。その…君の名前はあとから変更出来るかい？｣

｢後から変更、ですか？…できますよ、大丈夫です。｣

そうか、後から変更出来る……。うーん、どうしたもんかねぇ。

｢あ、あの今決まらなければいつでも変更出来ますし、取り敢えず呼びやすいものにしておいてくれれば……｣

｢そう？んー、じゃあ取り敢えず7S(セブンズ)って呼ぶかな。また、君にぴったりの名前が出来たらそれを登録するよ。｣

｢わかりました、待ってますね。｣

そう言って7Sは微笑んだ。ん〜、ギャンカワ。あのね、君がね、微笑むたびに百合の花が舞ってるんですわ。

その後は特に問題も起きることなく、無事に初期設定が終わった。
1つ、とても興味深かったのは、設定で性格の変更と声色の変更が出来る事だ。性格の変更はいいとしても声色の変更ってどうするんだべ、と思った私が尋ねてみると、変声期くらいの期間はかかるものの、体内(？)で声帯を構築し直して変更するのだという。
最近の技術はすごいもんだ。

まぁ、なんにせよ命名(仮)と初期設定が終わったんだ。これで気兼ねなく7Sとお話できる。

｢7Sさんや｣

｢はい、なんですか？Aさん｣

｢アンドロイドって食べなくてもいいんだよね？｣

私が投げた素朴な疑問に7Sは健気にも詳しく答えてくれた。

｢そうですね、基本的には。もちろん、マスターが食べてと言えば食べますが、商品劣化の可能性があるとかで推奨はされてませんね。今のロイド開発はそこの改善が主だって聞いてますけど…。それがどうかしたんですか？｣

｢いや、この君の説明書を読んでてふと気づいたんだけど、この好きな食べ物の項目があったらロイドに食べさせようとする人が増えるんじゃないかと思って。｣

そう、気分とはいえそんな項があれば興味本位に食べさせる人も少なくないと思ったのだ。商品劣化の恐れがあると明記されているとはいえ、好奇心に勝てる人など果たして何人いるのだろうか？

｢言われてみればそうですね。お問い合わせホームに送っておきましょうか？｣

｢うーん、そうだね。一応送っといてくれる？｣

｢はい、………送信完了しました。｣

｢さーてと、洗濯物入れるかなぁ…。よっしゃ7S出番だ！手伝っちくりー！｣

そう言って7Sとの初の共同作業に移ってみた。

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