お届けものです。 ページ3
家のインターホンが鳴る。
(来た……!)
玄関を開け、荷物を受け取る。
某月某日、愛知県名古屋市の下宿で私はソレを開封した。大きさは大体154cm。箱に入ったままで起動ボタンを押す。なんてったって機械だから取り出すには少々重すぎるのだ。
ウィィィ………
起動音がして、ゆっくりと長いまつ毛の下から綺麗なアメシストが覗く。ソレは起き上がると私を見て口を開いた。
「初めまして、マスター。僕は製造番号118527-Sタイプのロイドです。」
「うん、上出来!よろしくね、えーと、………Sタイプ!」
名前を決め忘れていた。まぁ、後々決めればいいよね。
初のアンドロイドだ。バイトで貯めたお金を消し去ってでもこのフォルムに惚れて買ってしまった……。好みどストライクもいいところだ。くすんだ金髪にアメシストが良く似合う。何となく儚い雰囲気があってそりゃあもう、私の性癖を詰め込んだようなアンドロイド、それがこの118527-Sだった。
「早速ですが、初期設定を行ってもいいですか?後でもできるので、今やらなくても大丈夫なのですが……」
箱から出てきて、立ち上がったアンドロイド、Sタイプがそう言った。
遠慮がちにそんなことを言われて断れるわけが無かろう。多分、そうプログラミングされているのだろうが、上目遣いは狡い。一体、この子をプログラミングし、創り、この容姿にした人はどれだけ私の心を射抜けば気が済むのか。
「マスター?」
「………あ、あぁ!あれね!初期設定ね!えっと、それで?何をしたらいいの?」
ボーッとしていたようで、Sタイプが不安げに私の名前を呼んだ。
「はい、まずはマスターのお名前を教えてください。」
私の名前……。これってもしかしてご主人様とかにしたらSタイプがご主人様って呼んでくれるってことなのでは…!?いや、でもやっぱり名前で呼んでほしい。Aさん、とか言われたら堪らんぜこりゃ。
「私の名前はAだよ。……これで大丈夫?」
「大丈夫です!Aさんですね?」
「正解!」
私がそう言うと、Sタイプは嬉しそうに微笑んだ。この子、本当は生きてたりするんじゃないかと錯覚するほど可愛い。あれ、でもよくよく考えたらAIなわけだし、感情とかあったりする?
「次は……、あ、僕の名前。僕達ロイドはマスターに名前を貰うことになってるんです。」
そうか、ここでロイドに名前を着けるわけだな。
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Carlo(プロフ) - ちょこれ〜と厨。さん» アドバイスありがとうございます、参考にさせていただきますね。応援ありがとうございます、まだまだ拙い文章ですが頑張ります。 (2018年1月19日 20時) (レス) id: ba25b1f9ca (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれ〜と厨。 - 後は台詞が多いです、あくまで個人の感想なのでこれくらいが良い!って感じの方もいるでしょうが.......頑張って下さいね、応援しています。 (2018年1月19日 19時) (レス) id: 06f4a7a745 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれ〜と厨。 - とても、面白い題材の話ですね、文章もきちんとしていますし、なんだか惹かれていく感じでした。ただ、行間ですかね、読みにくいです、沢山開けるのも見にくいですけど......程よい行間を見付けてみたらどうでしょう (2018年1月19日 19時) (レス) id: 06f4a7a745 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Carlo | 作者ホームページ:
作成日時:2018年1月13日 13時