嫉妬part2【6】 ページ16
テレビをぼーっと見ていると、携帯が震える。
ん、なんだろ、仕事かぁ…？
はぁ、っとため息をついてから携帯を覗くと、
"水上" の文字。水上？！
急いで開くと、"明日帰ります。"というメッセージ。そっか、ちゃんと家に帰ったんだ。
濡れてないか心配したが、その文字をみて安心した。明日帰ってくるんだったら、ちゃんと謝る準備しなきゃ。すべて言う覚悟をしなきゃ。
その日はお風呂に入って、すぐ寝た。
ちゃんと仲直りできるといいな、そう願って。
ﾋﾟﾋﾟｯ アラームの音で起きる。
今日は、水上が来る。おかえりって迎える準備をしなきゃ。着替えて、朝食をとって。
準備してたらあっという間に時間は過ぎて。
ピンポーンとインターホンが来客を知らせる。
玄関に行き、扉を開けると俯いた水上。
「ただいま…帰りました。」
「…ｯおう。おかえり。」
俺はうまく迎えられただろうか。
言葉に詰まった。だって、水上から鶴崎の匂いがするから。てっきり自分の家に帰ったと思ったのに、鶴崎の家かよ。
…鶴崎のほうがいいのかな。優しいからなぁ。
2人でリビングに向かい、いつもの席に座る。
2つしかない椅子。俺のと、水上用。
向かい合って座る。
どちらも口を開けず、沈黙の時間が流れる。
時間の流れが遅く感じ、空気が重たい。
まだ、1回も目を合わせていない。
俺が、彼氏の俺から話さなくてどうする。
俺が発端なんだ、言わなくてどうする。
勇気を振り絞って、声を出した。
「…ごめん。俺のせいだよな。…最近鶴崎と距離が近いなと思ってて、俺がいるのにって思ってしまって…。俺の醜い嫉妬で颯を傷つけてしまった。…ごめん。もう、颯の隣にいる資格は無いと思ってる。」
そこまで言うと、水上は急に立ち上がり、声を荒らげ
「そんな事言わないでくださいｯ、！！」
と、言った。
普段大声を出さないから吃驚してしまった。
ちゃんと、水上の目を見て聞く。
「おれ…もう嫌われたのかと思って…っ…いらないのかなぁ、お別れかなぁ…って、可愛い女の子が、お似合いだから、おれみたいな…男は…用済みなのかな…ｯ…て、…」
そう話す水上は儚くて消えてしまいそうで、俺が傷つけてしまったのに、隣にいる資格は無いって言ったのに、俺も椅子から立ち上がり水上を力いっぱい抱き締めた。
「…ごめん、颯。好きだ。愛してる。もう傷つけない、絶対。」
こんな口約束、簡単に信じてもらえないかもしれない。だけど、これだけは伝えたかった。
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宙(プロフ) - ユリアさん» ありがとうございます！、拙い文章ですが頑張ります。 (2020年3月12日 9時) (
レス) id: eb0516551b (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - izmz（合ってます？）可愛いです(*´∀｀*)、頑張ってください！ (2020年3月12日 3時) (レス) id: a37b41dbad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宙 | 作成日時：2019年6月24日 7時
