今日:4 hit、昨日:18 hit、合計:48,156 hit
小｜中｜大
２２．緑 ページ22
この間告白してきた女。
名前は知らん。
緑「…何の用や」
佐藤「ホンマに冷たい人」
俺が睨んでも、怯むことなくクスクスと笑う。
緑「言いたいことはそれだけか？用あらへんのやったら…」
佐藤「Aさん」
緑「え？」
その名に進めようとしとった足を止める。
なんでAが出てくるんや。
佐藤「可哀想、神山くん」
緑「…何が言いたい」
佐藤「まさかAさんがあんな事言うなんて」
緑「あんな事？」
佐藤「…“神山くんみたいな人、大っ嫌いや”ってね」
緑「っ、は…？」
頭を鈍器で殴られたかのような衝撃。
Aがそんな事を？
…いや、でもコイツはAと友達やないはず。
あの時Aは知らんって。
それやのにAが言うたことを知ってる。
佐藤「神山くん。こんな酷いことを陰で言う子、好きなん？」
緑「っ！」
佐藤「地味で何も言い返せませんって顔してんのに、ね」
恐ろしい人、と呟く。
俺は何も言わんと拳をギュッと握りしめる。
嘘や…コイツの言うてることは嘘。
でも、今日の俺に対するAの態度を思い出して、ホンマかもしれへん…って思うてしまう。
事実か嘘かも分からん言葉に悩まされ、俯く。
…でも嫌われて当然かもな。
冷たくしたり、パシることもあった。
最悪なことしたな、って今更ながらに思う。
緑「……もう、俺はAとは関わらへんって決めたから」
佐藤「え？」
緑「それ聞いたところで別に──」
赤「神ちゃん、それ嘘や！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 342人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Aqua. | 作成日時：2021年11月29日 20時
