四ツ目神 Ⅱ【JW】 (ページ5)

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「ダイキくんとリュウセイくんって、一体何者なの？さっきの様子、普通じゃなかったよね」

桃「見たまんまや。良し悪しの分別がつかへん子ども」

「どうしてあんな小さい子どもが神社にいるの。ご両親は？」

桃「いろいろ事情があるんや。マイは知らんでええ」

「……」

私は入手した短剣で、柱に絡まっているツタを切っていく。

「見てイミゴ、鳥居の柱の草を取り払ったら模様が……」

桃「ホンマや、何かのヒントか？」

木土金 T カ
一平令､ラ

と模様が書かれている。
そしてその下には五つの目。上から左右右左左となっている。

上段と下段の文字を組み合わせてみると、

“本坪鈴下カラ” と読める。

下カラ、というのはこの目の模様を下から読めってことかな？
ということは、本坪鈴を左左右右左に鳴らせばいいのだろうか。

とりあえず、拝殿前へ行こう。

私は賽銭箱の前に立つ。

そしてさっき解いた通りに本坪鈴を鳴らしていく。
すると、

「あ！賽銭箱が開いたよ！」

桃「中に何が入ってるんや？」

私は賽銭箱の中に手をいれて、中に入っていたものを出す。

そこには探し求めていた形代があった。

桃「やったな！これでようやく帰れるな」

「うん！」

緑「形代が見つかったんやな！良かった」

桃「たったこれだけの物を集めんのにえらく時間かかったわ、はー疲れた…」

赤「マイねーちゃん帰るん？」

青「バイバイなん？」

緑「うん」

赤「えー……」

青「寂しいな……」

緑「ダイキ、リュウセイ、マイちゃんは帰るんが正しいんや。やから一緒に見送ってあげよな」

そう言って、カミヤマさんは二人の肩を優しく抱き寄せた。

桃「さっさとやるで。方法は簡単なんやろ？」

緑「うん、じゃあマイちゃん。
“此岸帰り(しがんがえり)”の仕方を教えるな」

「は、はい！」