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6話 ページ8

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先「こばやし〜、お前、保健委員会だったろ?
 
 悪いけど、国見を保健室まで連れてってくれないか?」







『国見?』



誰だよ。






先「お前の前の席のやつだよー、頼むな。」






前の席には、

巨体をぐったりと机に預けて、寝ているヤツがいた。








めんどくせぇー。

なんで私が利益にもならない事をしなくちゃならないんだ!







それに、よく見たら一昨日、

変なのにとりつかれてた男じゃん‥‥








私だってこんなのに素手で触れたら
ひとたまりもない。




苦しそうにしてる様子を見るととりつかれて大分時間も経っちまったみたいだな、




チッ、仕方ねー









『‥‥‥分かりました、けど、先生?運ぶのにはもうひとり必要です。』





するとすぐにらっきょ頭が国見?

を連れてくとか言った。




コイツがいるなら私いらないじゃねぇーかよ









「俺が、俺が行きます!」

 



コイツもこいつでめんどくさそうだな。





『‥‥‥えっと』







「金田一だ。よろしくな、小林。」







『よろしくね、金田一くん』









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金「ありがとな、小林さん。手伝ってくれて、」





お礼だ〜?






『このくらい当然だよ!クラスメイトが苦しんでるんだもん!』





当然なわけねぇだろ、普通に迷惑だわ!









金「国見のヤツ少し前からこんな調子で‥‥」





いきなり話をし始めた。

国見の友達?ってヤツか‥‥








『そ、そうなんだ、大変だね。』






そりゃそうだ、


こんなわけの分からない者にとりつかれれば誰だって体調のひとつやふたつ崩すわ‥‥







金田一におぶらさってる国見を見る。

今なお息苦しそうにしている







金「国見さ、
  いつも苦しいこと我慢するヤツなんだ。

  バレーの試合でも、苦しいのに弱音吐かずにやれるすごいヤツなんだ。けどさ……」





はぁ?

いきなりバレー?

は?









金「たまには助け求めてもいいのにな。」







金田一は、国見が時折見せる苦しそうな様子のこと知っていたらしい。





なぜ苦しんでいるのかは分からない、

分からないけど、

国見が、何かに苦しんでいるのなら助けたい。

 






金「国見、少しは頼っていいんだぞ‥‥」





いい決めゼリフだけど

今の国見は聞こえていない。



それだけ、今の国見の、状態が最悪ってことの
裏返しでもある。





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作者名:けだる〜い1日 | 作成日時:2018年10月22日 23時

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