IMPROVE_7 ページ22
「UDIってよくまだわかんねーけど、警察の鑑定書より見やすい気がする…」
「まぁその道のプロだからな。鑑識は捜査に特化してる部分があるが、UDIはあくまでも遺体のことだけをピックアップする」
ばさり、資料を机へと戻しながら一未は伊吹へと説明をする。伊吹はまだ資料を進めたり戻したりしながら文章を追っているようだ。目新しいものがあるんだろうか。
その間にも桔梗は一通り目を通し終えたようで、私の頭を一撫でして去ってしまったし、一未は一未で珈琲を淹れに行ったようだ。
「ってぇことはぁ…俺らが例えば加賀美を捕まえられてなかった場合でも凶器は分かったってことかぁ。ここに書いてあるもんねぇ」
『そ。現場とかの状況とかはどーでもいい。まぁ参考程度に知ってても良いけど。…過去には一般家屋の集団自 殺の遺体の中から凍死遺体が出たこともあった。警察はそれを確認せず自 殺として処理しかけた過去がある』
「えっ？！ダメなやつじゃん！」
比較的まだ記憶に新しい事件だ。2年半くらい前だろうか。私たちの中で『名無しのななこ』と呼ばれながらずっと家族を待ち続けているご遺体。彼女が命懸けで教えてくれたのは、友人の命へ繋がるヒントだった。
『…そう、ダメなやつですよ？でも、それは解剖したから分かったこと。でも日本の解剖率は著しく低い。…だからその為に私たちが居るの！事件だったものがなかったことになる…そんな国じゃダメでしょ？』
「うん…うん！すげぇ！！おれソンケーする！！」
私の言葉にぱあっと表情を明るくする伊吹は子供のようでなんだか可愛らしい。思わず笑ってしまうと、丁度いいタイミングで一未が戻ってきたようで、手に珈琲が手渡された。
『あ、ありがと一未』
「ん、熱いから気をつけろよ。…で、伊吹お前ソンケイって漢字で書けるか？」
「バカにしすぎじゃない？！書けるよ！！……あれ、ケイ、、？？ケイってどのケイ？」
「書けるようになってから言えば？」
「志摩ぁぁ…あっ、分かったジェラったんでしょ？！そうでしょ志摩ちゃん遠慮しないでほらほら！」
「結構です」
「結構禁止だってばぁ！！」
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Satokusa(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます。亀足更新ですがゆるりと楽しんで頂ければ幸いです。 (2020年10月30日 1時) (
レス) id: d062a6dbf1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - アンナチュラルとコラボ。どちらも好きな作品で志摩さんの奥さん！お話凄く気に入ってます。更新楽しみにしています。 (2020年10月28日 6時) (レス) id: 9070337cc8 (このIDを非表示/違反報告)
Satokusa(プロフ) - すさん» 失礼しました。ずっと変換ミスってますね…訂正致しました。ありがとうございます。 (2020年10月15日 22時) (レス) id: d062a6dbf1 (このIDを非表示/違反報告)
す(プロフ) - 初めまして。しまの"ま"は麻じゃなくて摩ですよ！ (2020年10月15日 7時) (レス) id: 5fe99a0fc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Satokusa | 作成日時：2020年10月14日 1時
