私の推し26 ページ28
再び目が覚めたらすっかり日が落ちていて、「おぉ、真っ暗だ」と一人言をつぶやいたつもりだった
「やっと起きたの？おひめさま」
思いもよらない声に「へっ？うぇっ？」と声にならない言葉を発すれば、相手は読んでいた本をぱたりと閉じた
「なぁに？俺の顔、そんな変じゃないと思うんだけど何が付いてるわけぇ？」
相変わらずのマイペースに詰め寄ってくる感じにブンブンと音がなりそうになるくらい首を振れば、「そうだよねぇ」とおでこに手を当ててきてその距離がさらに近くて目が泳ぐ
「な、なんで、ここに」
「うん、熱は下がってるね」
私の言葉に触れもせず、ナースコールを入れると看護士さんがすぐに飛んできて、検温し、点滴をするとすぐに病室をあとにした
「本当に大丈夫？無理してない？」
私の質問には答えてくれないのにバンバン質問をしてくる先輩
「優しくしないでっ！ほっといて下さいよ」
ちらっと頭の片隅に過った記憶のせいで、強い口調で返してしまった
「ほっとける訳ないでしょぉ？」
「なんで？わかんないっ！私がいたら、邪魔なだけですよっ」
泣きたくもないのにポロポロと涙が溢れてくる
「ごめん、こんななるまで気づかないなんて」
「やだっ、触んないでっ！邪魔なら邪魔ってはっきり言って下さいっ」
何度も優しく涙を拭ってくれる手を払いのけていたが、その腕を引っ張られ気づけば抱きしめられていた
「やだっ、先輩なんてっ」
「“嫌い”なんて言わないでよねぇ
ちゃんと話してあげるんだからさぁ」
ふっと顔をあげると、眉を下げ切なそうな表情をした先輩が目に入って、首を縦にふると「ありがとー」と私の目元を親指で優しく拭われた
ｰｰｰｰｰｰｰ
ﾊｰﾄに評価ありがとうございます。頑張って少しずつ更新していきますので、よろしくお願いいたします
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 398人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆきはな(プロフ) - ナイツ 藍良 こはく推しさん» コメントありがとうございます。ラブいです？神作なんてまだまだ足元にも及ばないですが、褒めて頂きありがとうございます。倒れない程度に頑張りますので、今後ともよろしくお願いいたします。 (2022年2月19日 14時) (
レス) id: a08fb6267c (このIDを非表示/違反報告)
ゆきはな(プロフ) - newskyさん» コメントありがとうございます！ツンデレなるように頑張ってみました。セナイズ感出てるといいなぁと思いながら綴ってみました。 (2022年2月19日 14時) (レス) id: a08fb6267c (このIDを非表示/違反報告)
ナイツ 藍良 こはく推し - ラブ〜い！めちゃめちゃラブいです！！え？神作ですか？いや、神作ですねこれからがめちゃめちゃ楽しみです！無理のないよう更新頑張って下さい！夢主ちゃんの様に倒れちゃったら元も子もないですしねっ！ (2022年2月14日 4時) (レス) @page28 id: 9f95d8689d (このIDを非表示/違反報告)
newsky - せないずのツンデレがかあいいラメっちゃ好きです(≧∇≦) (2020年4月14日 22時) (レス) id: 94205cb2c8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきはな(プロフ) - りたさん» はじめまして。コメントありがとうございます。思い付きなのですが少しずつ更新したいと思います。 (2020年3月6日 23時) (レス) id: d59b5b05f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆきはな | 作成日時：2020年1月2日 14時
