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zwanzig ページ22

『ちょっとカイザーおもったい!!』


「Aならできる、がんばれがんばれ」


『応援するなら自分で歩け!』



相当気分を良くしたのかカイザーはワインを煽りに煽り続けた結果、見事に潰れた
頬は紅潮し誰が見ても一発で酔ってるのが丸わかり


わざわざカイザーのスマホを(勝手に)借りてネスに回収お願いするも「無理です」と即答
誘ったのは私なんだから最後まで面倒みろと。無理やりこじつけたのお前だけどな?

終いには明日の午後に日本へ行く為にドイツを発つらしく、それまでここで預かって欲しいとお願いされた
流石にプロサッカー選手を道端に捨ておくことも出来ず、タクシーを利用して自宅まで帰ってきた


ちなみにレストランのお代はカイザーが払い終えていた。しかもチップまで。いつ払ったのかは不明
お陰で普段使わないタクシーを使えたわけなんだけど



『疲れた...』


「せまいな」


『追い出すぞお前』


「そんなこといってださないだろ」


『マジでやったらネスに絞め殺されるわ』




酔っていてもこの減らず口は健在である

喋りはするもちょっと舌っ足らずで、未だに自力で立つことすらしないカイザーに苛立ちを覚えながら仕方なくベッドへ放り投げる

ラグでも良かったけど流石に私の良心が傷んだ。この家ソファーないし


最終手段で起きろ、という念を込めながら頬を突いたけど成果はなく、人の手を掴むと頬擦りして「つめたくていいな」とふにゃりと笑うもんだから許してしまった
なんか心臓ぎゅんときた、ちょっと可愛いのやめろ


平常心を取り戻し上着だけ脱がせて寝かせようとすると、本人が「あつい」と上のスウェットまで脱ぎ出した
まぁ全裸にならないだけマシか

そのままブランケットだけ掛けて放置し、私はシャワーを浴びたあとラグで休むことにした



「全く警戒心が無さすぎて困る」
「それとも俺が対象で見てられていないだけか」
「糸師冴が本気かどうか知らんが、先に外堀を埋めた方が良さそうだ」



微睡みかけていた時カイザーの声が聞こえた気もしたけど、眠気には勝てずそのまま眠ってしまった

einundzwanzig Kaiser→←neunzehn



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馬の骨(プロフ) - 深澄さん» コメントありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです! (2023年3月13日 21時) (レス) id: d89792b31d (このIDを非表示/違反報告)
深澄(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます!めちゃくちゃ私好みの小説ですw素晴らしい作品をありがとうございます! (2023年2月27日 0時) (レス) id: c06de4bc68 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:馬の骨 | 作成日時:2023年1月31日 11時

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