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突然だが、私には超絶可愛い歳下の幼馴染み(♂︎)がいる
『よっちゃんめちゃくちゃかわいい...』
「Aちゃんのほうがかわいいよ」
『この年ですでにくどけるなんてつみなよっちゃん...』
昔はビビりで泣き虫、引っ込み思案というトリプルコンボで新しいことに挑戦するのは人一倍時間がかかった
しかしよっちゃんの凄いところは視野の広さ、五感が非常に優れていたこと
外にいるだけで泣き出すことがあって、当時はビビりが重症過ぎて心配したけど実際は雨が降る前の温度の変化や空気が気持ち悪かったらしい
事前に感知してくれるおかげでよっちゃんと外で遊んでいても雨に濡れることは無かった
そんなよっちゃんに転機が訪れたのはサッカーの試合を生で観戦してから
初めて「サッカーをしたい」と自分から言い出した
おばさん達は喜んだし、私は感極まって泣いた
それからサッカーを通してあのトリプルコンボもなくなり、友達も出来た
何よりよっちゃんはサッカーが上手かった。中学で既に県内敵無しとまで言われたほど
『ねぇよっちゃん、サッカー楽しい?』
「え」
『高校入ってから何かプレースタイル変わったよね』
「!」
『や、よっちゃんが良いなら良いんだよ!?でも自分押し殺してまでやるのはちょっと窮屈かなって...』
お互い高校生になり、長期休みで日本に帰ってよっちゃんの試合を観て違和感を覚えた
サッカーの強豪校に進学、一年でレギュラー入りしたのに明らかに前とは違って心の底から楽しんでいるようには見えなかった
よっちゃんの個人技が活かされていない、このままじゃよっちゃんの才能はここで終わってしまうのではないかと不安が募る
私には何も出来ないし、的確なアドバイスができるわけでもないのに一丁前に心配だけしてた
そんな不安を残したまま私は日本を発ち、暫くして【連絡取れないと思う、ごめん】というメッセージを最後によっちゃんから返信は途絶えた
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馬の骨(プロフ) - 深澄さん» コメントありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです! (2023年3月13日 21時) (レス) id: d89792b31d (このIDを非表示/違反報告)
深澄(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます!めちゃくちゃ私好みの小説ですw素晴らしい作品をありがとうございます! (2023年2月27日 0時) (レス) id: c06de4bc68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:馬の骨 | 作成日時:2023年1月31日 11時