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陸が倒れたことを聞いたのは、Aと別れ、家に帰り着いたときだった。
向こうのマネージャーに「すぐそこに行くから」と返し、九条さんに「弟が入院したそうなので、遅くなります」と置き手紙を置いた。
さっきの店に行ったせいで、やたらと動きにくい服装だ。
全く、今日に限ってろくなことしか起こらない。
Aはストーカー男と食べに行きかけるし、陸は倒れるし。
色々とこの2人は最厄だ。
病院に走っていると、一人の女性に肩がぶつかる。
「すみません」とは謝るけど、いつもの笑顔なんて、振り撒いていられない。
……僕が着いた頃には、ラ音はほとんど収まっていた。
でも、未だ苦しそうに息をしている。
……原因はやっぱり、この前の僕とのことなのか。
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作者名：月詠 | 作者ホームページ：
作成日時：2016年10月17日 23時
