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「一応自己紹介しとくな、俺は和泉三月、よろしく」
「工藤Aです、よろしくお願いします…」
聞いたことのある声だ、どこかの節で身近に。
「陸が今みたいに落ち着く前、ちょっとだけ言ってたんだ。
“天にぃと、Aが、……”ってさ。
何か、やらかした？」
「……やらかしてるのは天の方では…」
家族を捨てただの色々と言ってるらしいけど、捨てたっていうよりは、陸が危機感を本気で味わうことになったんだ。
ある意味、可愛い子には旅をさせよ、なのかもしれない。
けど、私はそれがどこか引っ掛かるんだ。
「それもそうだけどな…！
まあそれで、2人がなんかやってたの見て倒れたんじゃないかって、大和さんと話してたんだけど……」
「見てた…って、陸が……？」
あの場面に居合わせてるなんて、
……私は何回、陸を傷付ければいいの。
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作者名：月詠 | 作者ホームページ：
作成日時：2016年10月17日 23時
