ともくんの風邪 ページ8
〆．リクエスト
「ともくん……」
緑「A、ごめんなぁ」
「いえ、全然。しんどい……ですよね？」
緑「まあ、ちょっと………？」
ともくんが風邪を引いた。
健康に気を遣っていたらしいけど、
家族が風邪をもらって帰ってきたのだとか。
さらにそれをもらうという……。
緑「妹やねんけどさ……。俺にさっさと移して、本人はケロッとした顔で部活行ってもた」
「あ、妹さんいたんですね」
緑「そう。ま、俺に移して治ったんならええけど」
妹さん思いだなぁ。
ともくんの声の調子はいつも通り………いや、ちょっと覇気がないかな。
緑「それより、Aはええん？」
「何がですか？」
緑「やってここ、Aの家やんか…」
「押しかけてきたのはともくんですよ」
彼がここに来たのは一時間ほど前。
ふらついた足取りで、「甘えさせて〜」とインターホンを鳴らした。
いつもお世話になってるから、こうやって頼ってもらえるのはすごく嬉しい。
私の部屋のベッドを使ってもらおうとしたけれど、「それは俺の理性が危ない」と拒否された。
大吾やお父さんのベッドも、断られた。
だからソファーに横になってもらってるんだけど、いいのかなぁ。
「ちょっと寝ますか？食欲は…」
緑「ん〜……寝たい、かな」
「わかりました」
邪魔しないように部屋へ行こうとすると、
緑「待って」
と腕を引っ張られる。
緑「………手、握っててくれへん？」
「へ……」
弱ったともくんは、なんだか幼くなったみたいで可愛い。
緑「そばに、おってほしいねん…」
そんなわがまま。
………聞くに決まってます。
私は再び腰をおろし、ともくんのおでこに貼った冷却シートを撫でた。
緑「…………………」
気持ち良さげに目を細め、
そのまま寝息が聞こえてくる。
ともくんの寝顔に、見入ってしまった。
赤い頬。
あ、まつ毛長い。
肌綺麗だなぁ……。
こんなにまじまじ見る機会、なかったから。
時々寝返りを打ったり声を漏らすともくんが可愛くて、
思わず写真を撮ってしまったのは、内緒。
〆．
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りぃな - この作品すごく好きで、もうすっかり居酒屋うぇすとの常連になってしまいました…笑 これからも大好きです！更新頑張ってください、応援しています！ (2020年10月25日 2時) (
レス) id: 6d972d4f2d (このIDを非表示/違反報告)
粋(プロフ) - 久しぶりの更新、とても楽しく読ませていた抱きました！続編移行、歓喜です！ (2020年10月22日 15時) (レス) id: 962e1b28b4 (このIDを非表示/違反報告)
Dreamgirl(プロフ) - とんでもないです！作者さんのペースでゆっくりでもいいので、更新いつでも待ってます。続編移行してくださるという報告だけでも嬉しいです！応援しています！ (2020年10月21日 18時) (レス) id: 19b6f6daaa (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - お久しぶりです！もう更新ないかなぁと思いながら待っていたのでとても嬉しいです！はゆなさんの余裕のある時に気楽に更新して頂けたらと思います。応援しています！ (2020年10月21日 14時) (レス) id: b3b8d3b067 (このIDを非表示/違反報告)
黄色パーナ - この作品大好きです！これからも頑張ってください！ (2020年4月1日 0時) (レス) id: ceaebda915 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はゆな
| 作成日時：2018年9月20日 17時
