居酒屋妄想日記 ５冊目

告白 ページ25

〆．



実は他の六人には既に伝えていた。



大毅くんへのサプライズを計画している時に、タイミングを見て一人ずつ呼び出して。



私の出した答えを知った時、みんなの反応は似たようなものだった。



『よりによって、しげなん？』



………………大毅くん、本当に可哀想な扱い受けてるなぁ。



「はい、よりによってです」



そう答えた私も私なんだけど。



そのことを思い出しながら、隣を歩く彼を見た。



彼もまた私のことを見ており、思わず笑ってしまう。



赤「なんやねん！俺の顔そんなおもろい？」



「はい」



赤「いや、肯定すんなや！」



「ずっと見ていたいくらいです」



赤「………な、なんや、照れるやんけ」



最後の日やし、と言って大毅くんは私の家に泊まらせろと脅迫してきた。



それは本当に好都合だった。



赤「ほんで？Aからのプレゼント何なん？」



既に両手いっぱいのプレゼントで泣きそうな大毅くんに、



私からのプレゼントはどう受け取ってもらえるのだろう。



「………………ラブレターです」



赤「へ」



きょとん、ってしてる。



そりゃそうだよね、みんな靴とかアイロンとか自炊グッズとか、割と真面目なもの渡してたし。



「………………答え、出たんです。私、大毅くんが一番大好きです」



大毅くんの持つパンパンの紙袋に、そっと手紙を差し込んだ。



赤「え、それは………Aは、俺のこと選んでくれた、ってことでええの？」



「はい。……………本当にお待たせしてしまいました。他の六人にも私の結論は伝えています」



赤「ああ………やからやけに、あいつらからの当たり強かってんな」



なるほどな、と頷いてる。



それから少し考えるような仕草を見せた。



赤「……………あーーーー、どうしよ」



「？」



そして大毅くんは片手で顔を覆った。



赤「めっ…………ちゃ、嬉しい……」



「っ、泣いてるんですか？！」



赤「ちょ、見んなや！！」



ぎゃああと叫びながら逃げる大毅くん。



どうせ、私の家に行くのは同じなのに。



少し大毅くんと距離ができて、それに気付いた大毅くんが立ち止まるから、



私も立ち止まって叫んでやった。



「西畑Aは！！重岡大毅のことが！！大っ好きです！！！！」



〆．

彼女らしく、彼氏らしく。→←大毅くんの送別会

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