居酒屋妄想日記 ５冊目

他の居酒屋さん ページ15

〆．



まだ未成年だけど、居酒屋には行く。



大学の友達が成人済だからね。



友「A〜もう一件行くぞぉー！」



「行かないよ、ほら帰る」



酔うとめんどくさいんだよねぇ。



赤「え、Aやん！！」



「え？」



黄「こんなとこで珍しいな」



「あらら」



大毅くんと淳太さん。



珍しい組み合わせだ。淳太さんが大毅くんと二人で出かけるなんて。気が迷ったのかな。



赤「ここはAの大学の近くやからなー！」



黄「あ、そうなんや」



二人ともいつも通りの格好。別に特別なイベントがあったわけではなさそう。



友「あー、二人知ってますよー」



「わ、ちょっと。すみません、この子酔うと絡みが酷くて」



友「Aがぁー、好きーっていつも言ってる人ですよねぇ」



ふにゃふにゃな喋り方。お願いだからここで寝ないでね！？



黄「へぇ？」



赤「好き、ねぇ？」



ニヤニヤ。二人して同じ顔しないでください。



黄「でもこの子、そんな酔っ払うほど飲んだん？」



「あー……共通の友達がバイトしてる居酒屋行ったんですよ。それで調子に乗って……」



赤「居酒屋ぁ？！浮気や！！」



「は」



大毅くんが騒ぎ出す。



他の居酒屋だって行くでしょうよ。



「もちろん、うえすとが一番ですよ」



そう告げると、友達が私に覆いかぶさってくる。



友「ねー、ほんと。うえすとの話ばっかするんですよこの子…………あ、でもー！七人のうち、一人を選んだぽいです」



「え！？」



赤「まじ！！？」



黄「ほお」



一人を選んだ！？選んでないよ！？



友「あ、Aは無自覚かぁ……。一人だけ、すごい話題に出す人がいて。絶対好きじゃないですかぁ」



そうだったんだ………無意識のうちに誰かのことを特別視していたのかな。



………誰を？



聞きたいけれど、この二人の前で、しかも酔っ払いから聞き出すのはいかがなものか。



友「居酒屋っていいけどさぁー、A、居酒屋の話になるとすぐにうえすとと比較するじゃん〜？社畜だよ社畜ぅ」



「しゃ、社畜」



余計なお世話だわ。



赤「えええ、気になる！Aが選んだ一人気になる！！」



黄「A自身が気づいてなかったら意味ないけどな」



盛り上がる二人。結局なんでここにいるんだろう。



〆．

二人の余裕の差→←過保護

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