居酒屋妄想日記 ４冊目

露天風呂の裏話、葛藤 赤side ページ27

〆．



俺の強みって何やろう。



淳太みたいに涼しい顔して仕事こなせるわけでもないし、



望のように甘えて母性本能くすぐるタイプでもない。



その分気持ちだけは誰にも負けへん！ってつもりで、アピールはめちゃくちゃしてきた。



それでも、俺が飛び抜けて好かれてるわけやないし………。



ってことで重岡大毅、



Aと一緒にお風呂入ります♡



Aが一番最後に一人で入るって聞いたから、俺も入ってったろ。



……さ、さすがに警察呼ばれへんよな？



タイミングを見計らってこっそり脱衣場へ。



………Aの着替え発見！



いやいやいや！！待て！俺！それはあかん！！



なんとか誘惑に打ち勝ち、お風呂場の中へ潜入。



Aは露天風呂の方におるみたいや。よしよし。



赤「………A」



「大毅先輩……？」



赤「正解〜俺ー！！」



バシャッとお湯をかけると、びっくりしてたAの表情が、柔らかくなった。



露天風呂の湯が結構透明度高くて………



多分見えてしまうと思う。



やから、ちらっと。ちらっとね。



………待てよ？



ここでAのアレを見てしまうとするやろ？



そしたら俺の体は正直に反応するやろ？



それがAに気付かれたら………



き、嫌われる！？



平常心を保ちつつ、Aの話に乗る。



だ、大丈夫やんな。



ドキドキしつつも、俺がそれ以上に気になったのが「大毅先輩」という呼び方。



いつの間にか、神ちゃんと流星がともくんとかりゅうくんとか呼ばれてて！



羨ましすぎやろ！



赤「俺の呼び方は、いつになったら変わるん？」



「え、えっと、」



Aと向き合う。



……い、色っぽい…。



「じゃあ、なんて呼びましょうか…？大ちゃん、とかですか？」



赤「……っ、」



なんや、そのカップルみたいな呼び方は！



めっちゃきゅんってしたやんけ！



赤「そ、それはまだはやいな、うん」



「はやい……？」



その後も、しげ、とか大毅さん、とか、だいきゃん、だーちゃん、大くん……って出てきたけど。



どれもええけど。てか俺の呼び名考えるAが可愛すぎたけど。



「大毅くん…」



赤「……及第点やな！」



「その割に嬉しそうですね」



赤「うっさいわ！」



大毅くん、って呼ぶAにもうメロメロ。



両想いやのに、下手に手ぇ出されへんのがつらい…！



〆．

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