居酒屋妄想日記 ３冊目

女性客２ 青side ページ37

〆．



青「あれーAやん」



暇やーって言うて、おとんのやってるバーで淳太と飲んでた。



店を出て淳太が「照史に用事ある」言うから、ついてったらAを見つけた。



……なんか、女二人と揉めてる。



友達………やないよな。



黄「……あ、お客さんや」



青「客？」



黄「あー、最近よう来るんよ」



青「へえ。どっちも見たことないけどな」



黄「いや、一人はよう流星に声かけてるやん」



青「A以外興味無い」



黄「………俺は仕事やからなぁ。そんなこと言えたらええんやけども」



話しながら、三人の方に近づく。



女1「てか、あんたと一緒に働かないといけないみんながかわいそ〜」



女2「やめなよぉ、この子泣いちゃう！」



青「……………は？」



なに？あいつら。



あんなん客ちゃうやろ、常連やったとしても出禁やわ。



苛立って早足気味になると、淳太が俺を止めた。



そして……



黄「俺の大切な人に何か御用ですか？」



「、淳太先輩……？」



Aの肩を抱き寄せ、庇うように立つ。



Aの顔は暗く、そんな顔をさせてるこいつらに心底腹が立った。



女1「な、中間さん！？」



女2「大切な人って……ふ、二人は付き合って……？」



黄「いや？まだ付き合ってませんよ」



女1「まだって……！？」



俺らに気ぃあるんか。



Aを傷つけた時点で、お前らには嫌悪感しか抱かんけど。



女1「……中間さん、どうして！？こんなっ、ぼーっとしてて両親に甘やかされて育ったような子…！」



「………………っ、」



Aの顔が歪む。



今のは、絶対に許されへん言葉や。



青「おい、何も知らんのに勝手なこと言うなや」



自分でも、怒りのこもった声に驚く。



女2「流星くん？！…で、でもっ！」



青「ええから去ねや！！」



我慢出来んくて怒鳴ってしもた。



女二人は悔しそうに、足早に去ってった。



「…………、」



Aはその場に泣き崩れる。



淳太は事情を知っていたのか、持ち前の察しの良さか、



Aには何も聞かずにいた。



………Aが、両親に甘やかされて育った？



そんなん、両親に甘やかされて育ちたかったAに言うことちゃうやろ。



何も知らんかったとはいえ。



青「唇は力士に用があるんやろ、俺はここにおるから行ってきたら」



黄「誰が唇やねん」



つっこみながらも、淳太は俺らを二人にしてくれた。



〆．

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