【ハイキュー!!】日と影と山と月と雲【男主】

27:烏野高校 対 青葉城西高校 ページ28

Asaid

始まりのホイッスルが鳴る
結局、及川徹は姿を見せなかった
…僕の異名『鳥瞰者』を違う方向に捉え、
中学1年の時に徹底的にマークされた…
その時、言い返せなかったのを覚えている
副審にゼッケンの番号を見せる

「おい、日向！わかってんな！」

影山が日向に言う
日向は未だに緊張しているように見えた
最初のサーブは青城、打たれたボールは澤村さんの正面

「バカか、どう見てもお前のボールじゃねーだろ！」

日向が突っ込みボールは横に飛ぶ
少し焦った影山の声を聞きながら、僕はカバーのためにボールを追う

「田中さん」

そして、アンダートスで田中さんに上げる
放物線を描いたボールは田中さんが打ったが、青城の3枚ブロックによってコートに落ちる

「すいません！」

勢いよく頭を下げる日向
…雰囲気に呑まれている、僕なら…
僕は思い直す
…それでは、あの人に言い返せない…

それからも日向のミスは続く
他の人に突っ込んだり、他の人ボールをとったり、主審台に突っ込んだりもした

「まあまあ、落ち着こうよ」

僕は日向に殴りかかりそうな影山を抑える

「いや、気が済まねぇ…」

拳を振り上げたまま、低い声で殴りに行こうとする
その後、縁下さんや忠の助けもあり、何とか抑えた

24ー13、やっと相手のミスで烏野の得点が動く
蛍が前に上がりサーブは…このタイミングで日向だった
日向の顔は相変わらず固い、そんな中笛が鳴る
慌てて打ったボールが手にきちんと当たる訳はなく、ネットよりも低い所を進んだ

「い"だっっ」

ボールは赤の4番、田中さんの隣、澤村さんの対角、セッター
ここまで言えば、分かるだろう


…影山の後頭部に当たった

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