【ハイキュー!!】日と影と山と月と雲【男主】 (ページ20)

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19:練習試合ページ20

Asaid

「月島、東雲」

澤村さんがこちらに来て、僕たちに3対3のことを聞いてきた

「別にどうも、僕たちに庶民が勝てるわけないですよ」

そう言った蛍に澤村さんは笑う

「ふーん、でもちゃんと本気だったじゃん！」

そう言って長袖のトレーナーを返していた
そして僕の方を見て「東雲は？」と聞く

「中学の時よりは連携していますよ、日向はあまり変わっていませんがね」

と僕が言うと、澤村さんは笑いながら「影山と連携してみないのか」と僕に聞く
僕は少し笑って、澤村さんに答える

「僕は速攻、打てないんですよ。
今までオープンしか打ってないんで、根本的に影山とは無理じゃないですか
だから僕は菅原さんのトス、好きです。周りをちゃんと見ていて、憧れます。」

そう僕にしては饒舌になると、澤村さんは一瞬驚いた顔をしてすぐに笑う

「そーか、頑張ろうな」

そう言って僕のトレーナーを差し出す
僕がお礼を言いながら受け取った時、日向と影山が澤村さんを呼ぶ
2人は入部届けを差し出して、澤村さんはそれを受け取る

その後、清水さんが持って来たダンボールを開けると
『烏野高校排球部』と白抜きの文字が入った、真っ黒のジャージが出てきた
日向と影山はそれをすぐ着始める
僕は配られたそのジャージを手に持ったまま蛍を見る
菅原さんと田中さんに囲まれて
「着ーろ、着ーろ」と言われている蛍の顔はとても嫌そうだった

僕もジャージを羽織る
忠は律儀に前のチャックを上げていた

「これから烏野バレー部としてよろしく！」

澤村さんの声が響く

「オスッ」

そう返したのは、日向と影山だ
そして田中さんが僕たちによく分からないポーズを教える
日向はノリノリだ、影山と忠も2人を見ながら軽くやる
蛍は相変わらずのポーカーフェースで、僕は小さく笑う

すぐに影山は速攻の練習を始めようとする
しかし、大きな音を立てて体育館の扉があいた

「組めた…組めたよー！練習試合！相手は県ベスト4、『青葉城西高校』！」

そう言って入ってきたのは、国語担当の武田先生だ
僕は、「青葉城西」と小さく声に出す

北川第一のほとんどが進学する高校、僕に推薦が来ていた高校の一つだ
確か、セッターが強いはず…「及川徹」
僕が中学1年の時、徹底的にマークされた…努力型のセッター
…あと、性格が蛍以上に悪い…はず…

日向たちの方で練習試合の話を進める
武田先生が日程の話を始めた時、僕たちもそこに移動した