【ハイキュー!!】日と影と山と月と雲【男主】 (ページ18)

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17:2セット目ページ18

Asaid

僕たちは無言でコートに入る
ボールが動く

2ー4、日向たちがリードしている
前衛に上がった忠のスパイクは影山のブロックに阻まれてしまった

10ー10、同点だ
蛍のスパイクはブロックの上からレシーブの苦手な日向の顔にあたる
…とても痛そうであった…

11ー13、また、日向たちが得点する
スパイクを気にしていると影山のツーアタックが決まる
…本気でいこうかな…
僕はそう思い始め、着ていた長袖のトレーナーを脱ぎ捨てる
蛍もTシャツになった

20ー24、田中さんのスパイクが決まって日向たちのマッチポイントとなった
そして…また『俺』が出てきた

「蛍、忠、ちょっといい？」

俺は2人に声をかける
2人は俺を見て驚いているように見えた

「次、俺が絶対拾う。だから、「あれ」上げてくれ」

俺はそう続ける
「あれ」とは俺が小学校、中学校で打っていた高いオープントスのことだ

「ん、わかった」

「了解だぜ、A！」

2人は了承する俺はまた、集中する
上がったトスは、日向が全力スイングする
俺はほぼ同時に移動し、音、勢いを吸収されたボールを上げる

「やっぱり静か…」

誰かが呟く
ふわりと上がったボールは忠に飛ぶ
影山は蛍のブロックにつく、田中さんも日向も蛍に注目する
そして、忠の綺麗なアンダートスは俺のいる方へ上がる
俺はすぐにモーションへ入る、そして、高く、長く飛ぶ

「東雲が！？」

俺は相手コートを眺める
…小学校の時は、異名なんてなかったが、俺はよく飛んだ…
守備の穴を探す…日向だ

俺はバックアタックを日向の横に叩き落とした

笛が鳴る
日向はボールが落ちた方を見て、俺を見た
…心なしか目が輝いている…

「ナイス！A！」

忠が俺に言う、俺は笑って応えた
蛍は小学生だった時と同じように冷静に言う

「ナイス、キャプテン」

俺は「もう、俺、キャプテンじゃねーよ」と笑い、蛍もつられて笑う
…少し昔に戻ったようであった…

24ー21、影山はどっちに上げるんだ…
俺は日向に上がると思い、日向を見る

しかし、上がったのは田中さんだった
オープントスだから間に合う、そう思った俺は走る
ギリギリ間に合った俺は、片手でそれを上げる
ネットを越えたボールは影山に上がる

日向が走り込み、見事な速攻

「よっしっっ！」

日向と影山はガッツポーズをする

25ー21、2セット目も日向たちが取った