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11:「俺」のレシーブ ページ12

Asaid

ゲーム開始のホイッスルが鳴る
ボールは影山から田中さんへあがる

「そぉーりゃぁ!!」

田中さんのスパイクが蛍のブロックの横を通ってコート内に落ちる
…さすがだ…
ホイッスルが鳴り、再びボールが動く
今度は日向へボールがあがる
日向はよく飛ぶ、僕でも驚くぐらい飛ぶ
…でも、蛍なら止める…
躱すことをしない日向のスパイクを止めることは、蛍にとっては簡単だ
蛍のブロックは小学校の時からとても強かったから
日向のスパイクは、何本も蛍のブロックにつかまっていた
蛍は影山を見ながら、嫌味を言う

「ほらほら、ブロックにかかりっぱなしだよ?
王様のトスやればいいじゃん、敵を置き去りににするトス!
…ついでに味方も置き去りにしちゃうヤツね?」

それを聞いた影山は低く「うるせえんだよ」と言ってネットから離れていった
次のサーブは忠だ
しかし、忠の打ったサーブはネットに当たりこちら側に落ちた
すかさず蛍は舌打ちをし、僕はそれをなだめる
忠は決まり悪そうにして

「ごめん、ツッキー、A…」

と言って戻ってきた
次のサーブは影山だ…僕は北川第一戦の影山のサーブを思い出す
中学生にしては、とても重いサーブの感覚がよみがえる
レシーブに集中するために僕は目を閉じた
笛の音、シューズの音、全てが鮮明に聞こえるのは、どこか懐かしい

「『俺』が取る」

無意識に発した言葉は、あの時の自分と同じだった
ジャンプサーブのモーションに入る影山
打たれたボールはコートの端を的確に狙う
「俺」は素早く移動し、それを上げる

「静かだ…」

誰かが呟く
俺に上げられたボールは弧を描き蛍の所へ飛ぶ
蛍は忠にトスを上げ、忠はそれを打つ、そして日向はレシーブをミスした

『俺が上げて、蛍と忠どちらかがトスを上げ、スパイクを打つ』

小学校の時はそうだった
先輩方は驚いた目で俺を見る

「東雲の奴、あんなレシーブも出来んのかよ…」

田中さんがそう呟く
俺はボールを受け取って、真っ直ぐに影山を見る

「サーブで何点か稼ぐつもりだったか?
あいにく、「俺」はそのサーブ取れるぜ?…簡単に崩せるかよ」

ニヤリと笑う
日向の焦り声と、悔しそうな影山の顔
蛍はまた挑発する
蛍が言ったのは、あの試合…『僕』との試合

12:あの日→←10:土曜日



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作品ジャンル:アニメ
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レウィ(プロフ) - 柊さん» お願いします! (2015年3月28日 16時) (レス) id: 84514e0e31 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - レウィさん» 了解です、ぼちぼち読んできますノシ (2015年3月28日 16時) (レス) id: 0a544bc555 (このIDを非表示/違反報告)
レウィ(プロフ) - 柊さん» 合ってますよー。日向プロフ画です! (2015年3月28日 16時) (レス) id: 84514e0e31 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - レウィさん» あ、はい!Twitterの柊です。兵長プロフ画の。合ってた…( ´ω` )ホッ (2015年3月28日 16時) (レス) id: 0a544bc555 (このIDを非表示/違反報告)
レウィ(プロフ) - 柊さん» えっと、Twitterの方でしょうか…? (2015年3月28日 16時) (レス) id: 84514e0e31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レウィ | 作者ホームページ:http://iralog.nosv.org/b/Iwinonlyme/  
作成日時:2014年5月22日 22時

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